Quantcast
Channel: DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア
Viewing all 3072 articles
Browse latest View live

速報・山本健一 Kenichi Yamamoto 教職を辞してプロマウンテンアスリートの道へ

$
0
0

39歳の春、ひとりのアスリートが新しい道を歩みます。

2008年のハセツネCUP優勝、2009年UTMB9位をはじめ、山岳アスリート、トレイルランナーとして活躍してきた山本健一 Kenichi Yamamotoさんが、今年3月末に教員を退職しプロマウンテンアスリートとして活動することを発表しました。山本さんは引き続き山梨県韮崎市、北杜市を拠点に活動するほか、5月1日からは有限会社フルマークスの契約アスリートに就任します。

今回の山本さんに関するプレスリリースも発表されています。当サイトでは追って山本健一さんに今回の決意についてインタビューする予定です。

投稿 速報・山本健一 Kenichi Yamamoto 教職を辞してプロマウンテンアスリートの道へDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。


DC Weekly 2019年3月25日 – Antelope Island、OSJ新城、六甲縦走キャノンボール、Northburn、瀬戸内アイランド

$
0
0

OSJ新城にはプリンス、上田瑠偉 Ruy Uedaが参戦して大会新記録で優勝。土曜日には日本のトレイルランニング、山岳ランニングの世界を切り開いてきた山本健一 Kenichi Yamamotoのプロ宣言も。今週末のハセツネ30Kについては、プレビュー記事をお送りする予定です。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真・Northburn 100を9位で完走した廣瀬康一 Koichi Hiroseさん(左))

トレイルランニング関連ニュース

  • 山本健一 Kenichi Yamamotoプロマウンテンアスリートへ:週末の金曜日に発表されたビッグなニュースは日本のトレイルランニングファンから大きな注目を集めました。当サイトでも山本さんからのメッセージが掲載されたプレスリリースの全文を速報でおつたえしました。追って、山本さんのインタビューをお届けする予定です。

先週末のイベント

3月22日金曜日:Antelope Island

  • Antelope Island Buffalo Run (100m / 50m / 50k):アメリカ・ユタ州。100マイルはMichael McKnight(17:46)、Andrea Feucht(21:32)、50マイルはJeff Friedman(6:59)、Caroline Wallace(8:14)がそれぞれ男女で優勝。50kではジェフ・ブラウニング Jeff Browningが4:00で優勝しています。リザルトはこちら

3月23日土曜日 – 24日日曜日:OSJ新城

  • OSJ新城トレイル11KOSJ新城トレイル32K&ダブル64K:愛知県新城市の愛知県民の森。かつて国体山岳競技が開催された本格的な山岳トレイルのレースです。32kの男子では上田瑠偉 Ruy Uedaが出場、3時間26分の大会新記録で優勝しました。故障からの順調な回復がうかがえる好成績で今シーズンをスタートしました。2位に近藤敬仁 Yoshihito Kondoが続きました。コースを2周する64kの男子では福井哲也 Tetsuya Fukuiが9時間13分の大会新記録で優勝。4分差の2位に長田豪史 Goshi Osada。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

3月23日土曜日:六甲縦走キャノンボール、Northburn

  • 六甲縦走キャノンボールラン(110k, 55k):神戸市。須磨浦公園から宝塚まで六甲全山縦走路を往復(または片道)するという壮大なチャレンジながら、ゆるい雰囲気が人気。リザルトは大会のFacebookページのノートに追記される見込みです。
  • Northburn 100 Ultra Mountain Run (100m, 100k, 50k)::ニュージーランド南島・クロムウェルで開催される100マイルレース。ハードな161km 10,400mD+のコースをで行われたレースを男女それぞれで制したのはChris Bisley(23:50)、Tania Miller(28:02)。日本から出場していた廣瀬康一 Koichi Hiroseさんが30時間24分で完走し、男子9位になりました。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

3月24日日曜日:瀬戸内アイランド

今週末のイベント

3月30日土曜日 – 31日日曜日:Ultra Trail Luang Prabang

  • Asia_Trail_Master Ultra Trail Luang Prabang (70k): ラオスの古都、ルアンパバーンで開催。約600年にわたって現在のラオスの地に栄えた王国の都となっていた町は市街地全体が世界遺産に指定されています。今年初めて開催で、Asia Trail Masterのシリーズ戦です。

3月30日土曜日:Georgia Death Race

  • Georgia Death Race (68m): アメリカ・ジョージア州のボーゲル州立公園で開催される74マイルのレース。今回もウェスタンステイツへの出場権がかかるAltra Golden Ticket Racesです。

3月31日日曜日:仙人ヶ岳、ハセツネ30K、熊野古道中辺路

  • 仙人ヶ岳トレイルランレース(17.3km): 栃木県足利市。男子は5kg、女子は3kgのお米を背負って走るのがルール、というユニークなルールの大会です。
  • ハセツネ30K: 東京都あきる野市。今年も当サイトでは大会当日に会場からライブ速報をお伝えする予定です。まもなくプレビュー記事も公開する予定です。今回も大会前日には「Hasetsuneトレランギア・フェス」が開催されます。
  • 熊野古道中辺路マウンテンランレース(32k/18k/9k): 和歌山県中辺路町。急登の清姫道がクライマックスとなるコースで開催される大会は今回が11回目の開催。昨年の台風による土砂崩れの影響でコースの一部で昨年とは異なる迂回路を通るコースとなります。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

投稿 DC Weekly 2019年3月25日 – Antelope Island、OSJ新城、六甲縦走キャノンボール、Northburn、瀬戸内アイランドDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

ハセツネ30K 2019 プレビュー #Hasetsune30K

$
0
0

ハセツネカップ秋のハセツネCUPへの出場をねらう人も、トレイルランニングのレースに初めてでる人も集まる、春のお祭りです。今週末の3月31日日曜日に第11回ハセツネ30Kが開催されます。当サイトでは今回も会場の東京・あきる野市の秋川渓谷リバーティオから会場の模様や上位の結果をお伝えします。レースのスタートは午前8時30分。DogsorCaravanのツイッターアカウント(@DogsorCaravan)をフォローしてお楽しみください。

(写真・2018年ハセツネ30Kのスタート。Photo by Koichi Iwasa, DogsorCaravan)

今回も大会前日の30日土曜日に秋川溪谷リバーティオで「HASETSUNEトレランギア・フェス」が開催され、翌日の大会の出走受付も可能です。

今年も4月6日土曜日にコースの清掃だけでなく環境保全活動を行う「ハセツネ30kグリーンフェスティバル」が予定されています。

ハセツネ30Kのコースは秋川渓谷リバーティオをスタート。舗装林道の登りで北沢峠(9.7km)へ。ここからトレイルの登りに。醍醐丸(15km)を経て第一関門となる篠窪峠仮設下山口(16.6km地点)からは舗装された醍醐林道の下りへ。再びトレイルに入ってトッキリ場を経て第二関門の入山峠(25.2km地点)。さらにトレイルで今熊山を越えるとあとは5kmほどの下りでフィニッシュ。ロードの区間が長く感じますが、テクニカルなトレイルもあって、走りごたえのあるコースです。

ハセツネ30Kのコース概要(大会ガイドブックより)

ハセツネ30Kのコース概要(大会ガイドブックより)

有力選手

ハセツネ30Kのコースの三分の一ほどは秋の日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)のコースと重なっています。さらにハセツネ30Kの男子1000位以内、女子100位以内の完走者はハセツネCUPへの優先エントリー権が獲得できます(これまでのところ、5時間前後で完走すればこの優先エントリー権が獲得できるようです)。こうしたことから秋のハセツネCUPに向けた「予選」として参加するランナーも多いでしょう。また、走りやすい舗装林道の区間が多くて30kmという距離もトレイルランニングのレースとしては比較的短めであることから、トレイルランニングへの「入門レース」として参加する方も少なくありません。

しかし、こうした「予選」「入門レース」であるがゆえに陸上競技やロードのマラソンで実績のあるアスリートがトレイルランニングへのデビュー戦に選ぶこともあり、毎回ハイレベルなレースが繰り広げられ、新しいヒーロー・ヒロインが誕生しています。

今年のハセツネ30Kではどんな有力選手が登場するのか、ご紹介します。

女子 Women

髙村貴子 Takako Takamuraは昨年のハセツネCUPで三連覇を達成したハセツネの女王。昨年はスカイランナー・ジャパンシリーズ年間チャンピオンでスカイランニング世界選手権(スコットランド)で10位、FunTrails 50k優勝といった結果を残して、当サイトの日本トレイルランナー・オブ・ザ・イヤーに選ばれました。今年は医大を卒業して医師の道を歩みますが、アスリートとしての活動も続けるという髙村のシーズン開幕戦です。昨年のハセツネ30Kでは優勝した吉田香織に次いで2位。

2018年ハセツネCUPで醍醐丸を走る高村貴子。

実業団で長距離ランナーとして活躍した経験を持つ黒澤莉楠 Rina Kurosawaは昨年から山に活動の場を広げていて、のOSJ奥久慈30kで優勝、10月の尾瀬岩鞍VKで2位。舗装林道のセクションでリードを広げたら勝機があるかもしれません。秋山穂乃果 Honoka Akiyamaも昨年からトレイルランニングでの活躍が著しい選手。2月のOSJ奄美50K、スカイライントレイル菅平50K、スパトレイル72Kで優勝。STYで3位、野辺山100Kで3位など、長い距離のレースにも取り組んでいます。今年は1月に千羽海崖37Kで優勝してシーズンをスタート。今回のハセツネ30Kでも注目の存在です。トレイルランニング界では天才少女として知られている渡部春雅 Kasuga Watabeは現在16歳。出場資格を満たす今年、ハセツネ30Kに参戦です。2017年にはスリーピークス八ヶ岳優勝、南アルプスマウンテンマラソン優勝。今月開催されたばかりの大山登山マラソンでは女子トップでフィニッシュ。ちなみに秋のハセツネCUPも16歳から出場可能です。

th_Kyogatake-Vetical-2016-Kasuga-Watabe-finish

2016年経ヶ岳VLで優勝した渡部春雅。

このほか、当サイトが注目するのは次の皆さん。

  • 岩村聖華 Seika Iwamura: 昨年のこの大会で3位。2017年ハセツネCUPで7位、2019年千羽海崖で3位。
  • 安ヶ平萌子 Moeko Yasugahira : 昨年の6位。2018年尾瀬岩鞍VKで3位、2019年くだまつ笠戸島32Kで優勝。
  • 大庭知子 Tomoko Oba : 2018年ハセツネCUPで7位、UTMF12位。昨年のこの大会で10位。
  • 久津間紗希 Saki Kutsuma : ハセツネCUPで2017年9位、2018年8位。昨年のハセツネ30kで7位。
  • 又井ゆうこ Yuko Matai : 2018年OSJ奄美50Kで2位。
  • 湊瑛穂 Akiho Minato : 2017年ハセツネ30Kで4位、ハセツネCUPで14位。今年のおんじゅくオーシャントレイルで優勝。
  • 上田絢加 Ayaka Ueda : 2018年MSIG Lantau 50kで7位。
  • 柿本恵理 Eri Kakimoto : 2018年志賀高原エクストリーム32kで6位、スカイランニングユース世界選手権日本代表。2017年ハセツネ30Kで7位。

男子 Men

城武雅 Masashi Shirotake

男子では昨年のこのハセツネ30Kで優勝してトレイルランニングにデビュー、秋のハセツネCUPでは2位となった城武雅 Masashi Shirotakeが今年の30Kにエントリーしています。社会人になってから始めたランニングで才能を発揮した城武は39歳。しかしそのスピードに陰りはありません。昨年はスカイライントレイル菅平50Kで2位、美ヶ原トレイルラン80Kで優勝という結果も残しています。

Shunsuke Okunomiya Hasetsune2015 Finish

奥宮俊祐 Shunsuke Okunomiya

その昨年のハセツネ30Kで城武に3分半の差で続いて2位だったのが奥宮俊祐 Shunsuke Okunomiya。2015年のハセツネCUPチャンピオンでハセツネでは何度も見応えあるレースをみせてきました。昨年は信越五岳100マイルで優勝。城武と同じ39歳で、今回のハセツネ30Kでは2015年、2016年に続く3度目の優勝を目指します。さらに昨年3位の大沢正和 Masakazu Osawaも今年の30Kにエントリー。昨年は白馬国際50kで3位、武田の杜で3位でした。

一方、ハセツネには初めての出場となるアスリートにも注目です。横内佑太朗 Yutaro Yokouchiは箱根駅伝に出場した経験を持つ26歳。トレイルランニングには昨年8月の野沢トレイルフェスで3位となってデビュー。その後11月の科野の国ラウンドトレイル32kで優勝、ことし2月のOSJ奄美50Kで優勝。そして青木純 Jun Aokiはフルマラソンで2時間26分を昨年記録して自己ベストを更新したばかり。トレイルでは昨年のOSJ奥久慈30Kで優勝。横内、青木の二人は今回のハセツネ30Kの上位に食い込んでくることになりそうです。

町田知宏 Tomohiro Machidaはここ数年は年間を通じて多数のレースに出場し続けていますが、昨年はOSJ奄美50Kで優勝、STYで3位、スカイランニング日本選手権・ひろしま恐羅漢63kで3位、OSJ奥久慈30Kで2位、志賀高原エクストリーム56kで2位、FunTrails FTR 50kで優勝と好成績を連発しています。昨年のハセツネ30Kでは9位。

町田知宏 Tomohiro Machida

さらに当サイトの注目する選手の皆さんは次のように続きます。

  • 奥山聡 Satoshi Okuyama:2016年ハセツネCUPで4位、同年白馬国際50Kで優勝。
  • 福井哲也 Tetsuya Fukui:今年のOSJ新城64kで優勝。2018年Fairy Trailびわ湖高島60Kで3位。2017年上州武尊山スカイビュートレイル120Kで4位。
  • 伊藤健太 Kenta Ito:2018年比叡山インターナショナル50K優勝、奥三河パワートレイル70K優勝、スカイランニング日本選手権・ひろしま恐羅漢63K4位、ハセツネCUPで7位。
  • 貝瀬淳 Jun Kaise: 2018年櫛形ウィンドトレイル31K優勝。
  • 八木慶太 Keita Yagi: 2018年OSJ奄美50K2位、9 Dragons 50/50で3位。
  • 平賀太智 Taichi Hiraga:2018年志賀高原エクストリーム32kで2位、Korea 50Kで3位、上州武尊山スカイビュートレイル30Kで優勝。
  • 名取将大 Masahiro Natori:2018年ひろしま恐羅漢65k で7位、2017年OSJ奥久慈50kで優勝。
  • 加藤淳一 Junichi Kato:2017年富士登山競走で8位。
  • 土屋克則 Katsunori Tsuchiya:2018年FunTrails FT50で4位、FunTrails名栗26kで優勝。
  • 木村隼人 Hayato Kimura:2018年峨山道73K優勝。
  • 梅澤孟 Takeshi Umezawa:2017年OSJおんたけ100Kで2位。
  • 重原政幸 Masayuki Shigehara:2018年OSJ奄美50K3位、FunTrails名栗26Kで2位。
  • 山本浩平 Kohei Yamamoto:2018年OSJ奥久慈50K優勝。
  • 岩井竜太 Ryuta Iwai:2018年TOKYO八峰34Kで3位。
  • 佐藤雄太郎 Yutaro Sato:2018年奥三河パワートレイル70Kで2位、志賀高原エクストリーム56kで5位。
  • 鳥海宏太 Kota Toriumi:2018年トルデジアン Tor Des Geantsで5位、2016年FunTrails FTR100で3位。
  • 佐谷尚紀 Naoki Satani: 2018年OSJ奄美50Kで5位、みたけ山2位。

 

投稿 ハセツネ30K 2019 プレビュー #Hasetsune30KDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

ウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)に潜む「スピード・トラップ」って?STRAVAのビッグデータと国内外エリートランナーが明かす最高の1日のためのヒント

$
0
0

来月スタートラインに立つ人にも、来年のエントリーを目指す人にも役に立つアドバイス。もっと早く知りたかったよ。。

STRAVAはランニングや自転車のアクティビティを記録することを通じたアスリートのためのソーシャルネットワーク。来月のウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fuji(UTMF)のスタートを前に、STRAVAの中の人たちが蓄積されたデータを徹底分析して、トップアスリートとともに検証。そこから導かれた結論を公開してくれました。

分析の対象となったのは6,000人以上の100マイラー(過去一年以内に一度のアクティビティで100マイル以上を走った人たち)のデータ。そして分析に加わったのは昨年のUTMFのチャンピオン、ディラン・ボウマン Dylan BowmanボウマンのSTRAVAアカウント)、昨年のUTMF11位の田中”JR”裕康 Hiroyasu TanakaSTRAVAアカウント)、昨年のUTMF8位でニューヒーロー(ヒロイン)賞を受賞した宮﨑喜美乃 Kimino MiyazakiSTRAVAアカウント)のみなさんです。

UTMFでの成功の鍵を握るのは「スピード・トラップ」

UTMF2018を走ったエリートアスリート3選手にインタビューを行ったところ、共通して、序盤のスピードを出しやすい区間、自分のペースを維持する走りがレースの鍵を握るという答えが返ってきました。レース本番で「スピード・トラップ」にのまれることなく、自分の走りを実現するためのヒントをエリートアスリートのトレーニングから紐解きます。

ディラン・ボウマン
UTMF2018で重要だったのは「競争意識」を維持すること
レース序盤では30分以上の大きな差があり、最後の5kmまでトップを走るパウ・カペル選手に追いつかない状況でしたが、無理にスピードを上げて追い上げることなく、快適に走り続けました。外からの影響に左右されるのではなく、競争意識を維持しながら、自分の内面に意識を集中し、自分が快適なペースで走りつづければ、必ず追いつくと信じて平常心を保つことで、いいコンディションで走りつづけることができました。
最後に一番難しいパートが来る、山中湖以降の50kmが鍵
山中湖付近から始まる最後の50kmは一番つらく、特に杓子山の登りは厳しくエネルギーがなくなります。UTMFのコースはスピードを出せるところが罠のように「スピード・トラップ」が設定されていて、最初の30kmはすごく速い。そこで攻めすぎると、杓子山にたどり着く頃には力を出し切ってしまうことになる。レース序盤では自分のペースを維持し、適切なペースで最後を迎えることが大切です。
ディラン・ボウマン選手のUTMF2018のログ https://www.strava.com/activities/1535846891/pace-analysis

ディラン・ボウマン選手のUTMF2018のログ

田中裕康
UTMF2018では「自分のペース」を維持することに専念
速い海外勢とミドルレンジが強い日本勢がいたので、ハイペースになると予想し、周りに流されず自分の想定タイムをきっちり刻む事を心掛け、終盤A7山中湖から勝負して、できればプッシュすることを戦略として立てていました。基本的には「ハアハア」いわない事を心掛け、予定の箇所で勝負することにしていました。最後の1マイル、12位だったサンゲ・シェルパ Sange Sherpa選手に追いつかれ「together」と言いわれ、正直、抜かされても追いかけられる状態ではなかったので一緒に走ろうと言われホッとした反面、最後までちゃんと走りきれてない自分が情けなかった。彼の紳士的な対応に非常に感謝しています。
宮﨑喜美乃
前半がレースのポイント
スタートしてから麓までの区間。レースにのまれやすい私は、前半いかに自分のペースで走れるかがポイントになります。
レースでの通過時間にあわせたトレーニングが重要
各区間で自分の場合には何時頃走るのかを計算し、その時間に合わせたトレーニングを行いました。例えば、天子山塊が夜になりそうな人は夜間山走を、ロード区間が長くなりそうであれば夜間ロード走を行う。逆に炎天下の中ロードを走る可能性があれば、その時間帯に走る、など。各自のペースによって、トレーニングする時間場所が異なると思うので、先にタイムチャートを考えて、それに応じたトレーニングが必要だと思います。

エリートランナーは世界の100マイラー平均の2倍以上走り、 5倍以上登っている

STRAVAユーザーの100マイラーの平均トレーニングの記録をみると獲得標高が週平均で994m、月平均で3,291m。距離や時間とともに、獲得標高を積んでいるという、ウルトラトレイルならではの傾向がみられます。

100マイル完走前 12週間のトレーニング記録(週平均)

ランニング時間 獲得標高 ランニング距離
6時間16分 994m 57km

100マイル完走前 12ヶ月のトレーニング記録(月平均)

ランニング時間 獲得標高 ランニング距離
21時間 3,291m 196km

一方で、エリートランナーのディラン・ボウマン、田中裕康のレース12週間前のトレーニングの記録をみると、二人ともUTMF本番の5-2週間前は週間で距離140~150km、獲得標高5,000m以上、13時間以上に達します。レース1ヶ月前後に距離、獲得標高、時間の3つともボリュームの大きいトレーニングをしていました。

エリートランナーの1週間のトレーニングルーティンからみえたこと

100マイル完走時の平均ペース(すなわちそのランナーの実力のレベル)によって100マイラーを分類して、完走前の12週間、12ヶ月間の練習回数(セッション数)をそれぞれ比較すると、やはりランナーの実力によって練習の頻度にははっきりと違いがありました。

平均セッション数(週 平均セッション数(月)
低ペース(10分/kmより遅い) 3回 12回
中ペース(8分~10分/km) 4回 14回
高ペース(8分/kmより早い) 4回 14回
トップ選手 6回 24回

100マイル完走時のペースを、低ペース(10分/kmより遅い)、中ペース(8分~10分/km)、高ペース(8分/kmより早い)の3つのカテゴリに分類。低ペースのランナーは週平均で3回、月平均で12回であるのに対して、中・高ペースのランナーは週平均で4回、月平均で14回と1.2倍多い傾向がみられます。また、エリート選手のセッション数は週6回、月24回であることを踏まえると、練習回数をいまより増やすことで100マイルの平均ペースを上げることができるかもしれません。

ディラン・ボウマンはトレーニングに一貫して継続することを最も大切にしているといいます。忙しく平日に時間を取ることもが難しい人も、週末にトレーニングを全部押し込むのではなく、短い時間でも毎日走ることをすすめています。

ディラン・ボウマン、田中裕康の平均的な1週間の各セッション内容を具体的にみると、毎日トレーニングに変化をもたせ、1週間のセッションは6回行い、1日レスト日を入れています。平日に一定程度の距離を積み重ねるとともに、週末を活用して土曜日、日曜日と連続して30km前後のランニングを行い、ウルトラトレイルのトレーニングに重要といわれている、2日連続で長い時間動き続ける”Back to Back”を実践していることがうかがえます。

ディラン・ボウマン、田中裕康のUTMFに向けたトレーニングの週間スケジュールの例

ディラン・ボウマン、田中裕康のUTMFに向けたトレーニングの週間スケジュールの例

ディラン・ボウマン選手が木曜日に行っている2-2.5時間のミディアムロングラン https://www.strava.com/activities/1478512566

ディラン・ボウマン選手が木曜日に行っている2-2.5時間のミディアムロングラン

田中裕康選手が火曜日に行っている坂を使ったワークアウト https://www.strava.com/activities/1487048835

田中裕康選手が火曜日に行っている坂を使ったワークアウト

宮﨑喜美乃も、高強度高負荷のトレーニングを行う週末に向けて調子があがるように、平日のトレーニングに取り組んでおり、どう週末にあわせていくかを考えていくことが、結果的にレース直前のピーキングに役に立つと話しています。

トップ選手たちのSTRAVAのトレーニング記録を参考にすることで、自分のトレーニングをさらに良いものにするヒントを得られるかもしれません。

100マイラーに最もポピュラーなクロストレーニングとは?

100マイラーの中で最もポピュラーなクロストレーニングはライド(自転車)アクティビティであることがわかりました。100マイル完走前の12ヶ月間で56.85%がクロストレーニングとしてライドアクティビティを行っています。ディラン・ボウマンもリカバリーを兼ねて週1〜2回程度、ライドアクティビティを行っています。

世界の100マイラーが行っているクロストレーニング トップ10(%)

世界の100マイラーが行っているクロストレーニング トップ10(%)

ディラン・ボウマンのバイクライド。https://www.strava.com/activities/1513958291

ディラン・ボウマンのバイクライド

仲間と一緒に走ることがトレーニングの鍵

ディラン・ボウマンはUTMFに向けたトレーニングの間、毎週土曜日にサンフランシスコで友人のランショップが主催するグループランに参加して約2.5時間のランを行っていました。グループランのはじまる1時間前に一人で走り、その後5-10人程度の強いランナー仲間と一緒に走ることで、強度の高い練習を行っていました。

誰かと一緒に走ることは、ひとりで練習をするよりもハードな練習をすることを助けてくれるのでトレーニングの一環として重視しているといいます。

田中裕康選手もトレーニングはグループで行うことが多く、週の半分以上はグループで行っています。

ディラン・ボウマン選手が行っているグループラン https://www.strava.com/activities/1489085201

ディラン・ボウマンが行っているグループラン

また、STRAVAが2018年12月に発表した『Year in Sport 2018』 のアクティビティトレンドからも、グループでワークアウトすることでアクティビティの時間や距離が長くなる傾向があります。仲間と一緒にトレーニングし、STRAVAで互いのアクティビティをシェアすることで、トレーニングがより充実したものになるかもしれません。

STRAVAが発表した『Year in Sport 2018』より。

STRAVAが発表した『Year in Sport 2018』より。

当サイトの中の人はこう思った

レース中のペース配分の重要さ、というのはロードのマラソンでもウルトラトレイルでも基本中の基本。でもたくさんの選手たちに囲まれて高揚した気分でスタートしてしまうと、つい我を忘れてペースを上げてしまうんですよね。

STRAVAにレースの時のアクティビティのログをアップロードすると、自動的にレースを走ったことを検知して、そのレースを走った人たちのアクティビティをみることができる機能があります。私のような人はそこでレースで上位になった選手のアクティビティをみて、どんなペース配分にしているかよく見たほうがよさそうです。もちろん、いつも同じくらいのペースで競り合っている仲間のランナーと比べるのも刺激になります。

トレーニングの質と量についてはSTRAVAのデータで客観的に示されると、やっぱり結果を出すのに楽な道はないんだとわかりますね(でも休養日を設けることも大事です)。STRAVAでは自分のトレーニングのボリュームの推移や前年と比較したりといったことも簡単です。

グループランもトレーニングに有効ということですが、何より一人で走るより楽しく走れます。STRAVAではグループランをするとそのメンバーを自動的にまとめて自分のアクティビティに記録してくれる機能もあります。

昨年は海外のレースで相次いでリタイアという憂き目にあった当サイトの中の人もがんばりますよ(でもUTMFまではなかなか時間が取れません)。

(source: STRAVA

投稿 ウルトラトレイル・マウントフジ(UTMF)に潜む「スピード・トラップ」って?STRAVAのビッグデータと国内外エリートランナーが明かす最高の1日のためのヒントDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

本日からSTRAVAでエントリー開始です。「Virtual STY」と「Last One Mile」はUTMFをみんなで楽しむバーチャルイベント【PR by THE NORTH FACE】

$
0
0


先日ご紹介して話題になっているTHE NORTH FACESTRAVA、そしてUTMFがタイアップするコラボレーション企画のエントリーが始まりました。当サイトでもUTMFが始まるまでの間、このバーチャルイベントを記念する連載記事をお送りします。

アスリートのソーシャルネットワーク、STRAVAで開催されるのは二つのイベントです。

2週間で92kmならがんばれば完走できる!「UTMF2019 -Virtual STY」

まず第一弾として開催されるのはUTMFのプレイベントとして4月11日木曜日から開催される「UTMF2019 -Virtual STY」です。これは4月11日木曜日からUTMF前日の4月25日木曜日までの15日間で、昨年まで開催されていたSTY(静岡から山梨)の92kmに相当する距離を走るというもの。15日間に走った距離の累計がカウントされるので毎日6kmちょっとを欠かさず走るのでも、週末に46kmずつ走るのでもOKです。累計が92kmになればSTRAVAのアカウントに表示されるデジタルトロフィーを獲得できます。さらにザ・ノース・フェイス商品がプレゼントされる抽選にも応募できます。

STRAVAのアカウントをお持ちの方は、下のボタンのリンク先にあるSTRAVAのチャレンジページからエントリーできます。アカウントを持っていない方も、無料のアカウントを作ってからもう一度リンク先をクリックすればエントリーできますよ。

河口湖で無事に長い旅を終えるあなたの栄光を祝して。「UTMF2019 Last One Mile」

第二弾のUTMF2019 Last One Mileは今回のUTMFで100マイルを走る人たちのためのバーチャルイベント。UTMFのフィニッシュ地点となる河口湖大池公園までの最後の1マイルに設定されるセグメント(区間)を走った選手の皆さんにデジタルトロフィーが贈られるほか、ザ・ノース・フェイスの商品プレゼントの抽選にも応募できます。富士山こどもの国をスタートして100マイルの旅を終える皆さんをTHE NORTH FACEとSTRAVAがオンライン上でもお迎えするというわけです。

こちらも下のボタンのリンク先からエントリー受付中。STRAVAアカウントを持っていない方は無料のアカウントを作ればすぐにエントリーできます。

STRAVAにはTHE NORTH FACE FLIGHT TOKYOのイベントをはじめとする情報をお伝えするほか、ランナーが集まるオンラインコミュニティとして今後活動していくThe North Face ULTRA RUNNING CLUBの公式グループ も開設されています。アカウントを作ったら是非チェックを。

DogsorCaravanでもコラボ企画をお送りします!

今回の「Virtual STY」と「Last One Mile」の開催を記念して、当サイトも乗っかってコラボ企画をやります。UTMFの開催まで、週一回のペースで「Virtual STY」の進捗状況をお伝えするほか、二つのバーチャルイベントにエントリーしている方にインタビュー。どんなふうにトレイルランニングを楽しんでいるか、ご紹介しますのでどうぞお楽しみに。

THE NORTH FACE アスリートの皆さんもバーチャルイベントに参加します!

THE NORTH FACE アスリートの皆さんもバーチャルイベントに参加します!

(Sponsored by THE NORTH FACE)

投稿 本日からSTRAVAでエントリー開始です。「Virtual STY」と「Last One Mile」はUTMFをみんなで楽しむバーチャルイベント【PR by THE NORTH FACE】DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

開催日決定、5月19日エントリー受付開始・信越五岳トレイルランニングレース 2019〜パタゴニアCUP〜

$
0
0

エントリーは参加費入金の先着順、参加したい方はエントリー開始の5月19日日曜日午後10時の予定はブロックしておきましょう。

今年も9月14日土曜日から16日月曜日(祝日)の三日間にわたって、「信越五岳トレイルランニングレース 2019〜パタゴニアCUP」が開催されます。石川弘樹さんのプロデュースで2009年に始まった大会は斑尾高原から飯綱高原へと至る110km。トレイルを走ることそのものを楽しめる大会のコンセプトは日本のトレイルランニング・カルチャーに新しい風を吹き込みました。そして2017年からは新たに100マイルのレースが加わりました。

今回、レースの定員は100マイルは500人で変わりませんが、110kmは600人となって昨年の500人から増えました。ただ、先着順となっているエントリーの受付は例年あっという間に満員となって締め切られます。人気レースを走るチャンスを逃したくない方は、5月19日日曜日午後10時をPC、スマホの前で待ちましょう。

 

以下は現在明らかにされている今年の大会の概要です。今後詳細については大会ウェブサイトFacebookページを通じて順次発信されるのでお見逃しなく。

(source: 信越五岳トレイルランニングレース)

投稿 開催日決定、5月19日エントリー受付開始・信越五岳トレイルランニングレース 2019〜パタゴニアCUP〜DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

ハセツネ30k 2019 リザルト #Hasetsune30K

$
0
0

ハセツネカップ今年のハセツネ30Kは3月31日日曜日に開催されました。男子ではレース終盤に城武雅 Masashi Shirotake横内佑太朗 Yutaro Yokouchiからリードを奪い、昨年の自身の優勝タイムを上回って二連覇。女子はハセツネCUP三連覇中の髙村貴子 Takako Takamuraが優勝。昨年優勝のの吉田香織のタイムを上回りました。

 

(写真・2019年のハセツネ30Kのスタート。Photo by Koichi Iwasa, DogsorCaravan)

大会が開催された週末は晴れたり曇ったりとめぐるましく天気が変わる週末でした。前日にはHASETSUNEトレランギア・フェス」が開催された大会会場の秋川渓谷リバーティオは前夜に強い雨が降り、大会当日の朝は濃い霧に包まれていました。気温はおよそ7℃と少し肌寒い中、午前8時30分にレースはスタート。トレイルランニングには恵まれたコンディションで、強い日差しで汗ばむ陽気の昨年に比べると全体にタイムは昨年を上回りました。

男子のレースは上武大出身の箱根駅伝出場経験者で、今年2月にはOSJ奄美50kで優勝しているの横内佑太朗 Yutaro Yokouchiが序盤をリード。スタートから約10km続く舗装された盆堀林道の登りでは、続く城武雅 Masashi Shirotakeに後ろ姿をみせないほど大きくリードを広げていました。北沢峠からトレイルに入り醍醐丸まで約6kmのトレイル、さらに第一関門からの舗装林道でも横内がリード、城武が追う展開が続きました。

2019年ハセツネ30Kで優勝した城武雅 Masashi Shirotake。

2019年ハセツネ30Kで優勝した城武雅 Masashi Shirotake。

しかしスタートから22kmの林道の途中でコースが登りに転じると二人の差は縮まりはじめます。第二関門の入山峠(25km)へと登る途中でついに城武が横内をとらえてリードを奪います。ここからの下りでも二人は僅差のレースを続けますが、城武が2時間40分でフィニッシュして昨年に続いて優勝。昨年の自身のタイム(2時間45分)を大きく上回りました。2位となった横内はわずか1分8秒差で続きました。二人ともロードのスピードが強みで、今回のコースではロード区間でリードを稼ぐという戦略。レース後に城武は「トレイルのレースで先行する選手を追うという展開はあまり経験がないのでいい経験になった。今日の出来は100点満点」と振り返るとともに、「秋のハセツネCUPでは優勝を目指します」と宣言して会場から喝采を浴びました。城武、横内は二人とも6月に開催されるトレイル世界選手権(ポルトガル)に日本代表選手として出場予定です。

優勝した城武雅 Masashi Shirotake(右)、2位の横内佑太朗 Yutaro Yokouchi。

優勝した城武雅 Masashi Shirotake(右)、2位の横内佑太朗 Yutaro Yokouchi。

男子3位にはハセツネ30kは初めての中山祐介 Yusuke Nakayama が2時間43分で入りました。4位争いは若手の名取将大 Masahiro Natori をハセツネCUPでは2014年の2位をはじめ上位を占めている奥山聡 Satoshi Okuyama が捉え、最終盤にもつれ込みました。結果は25秒差で奥山が4位、名取が5位。6位には土屋克則 Katsunori Tsuchiya が入り、表彰台に立ちました。

女子のレースは昨年のこの大会で2位の髙村貴子 Takako Takamuraが風邪気味でスタートラインへ。レース序盤は実業団で長距離選手として活躍し、昨年からトレイルを走る黒澤莉楠 Rina Kurosawa が先行します。しかし、走っているうちに調子が上がってきたという髙村が中盤からレースをリードしそのままリバーティオにフィニッシュ。3時間9分で昨年の吉田香織の優勝タイムを9秒上回る好タイムでした。4月からは医師として新シーズンを迎えますが、今後もアスリート活動に積極的に取り組むという髙村の好調ぶりが印象的でした。髙村も6月のトレイル世界選手権に日本代表として出場予定です。

ハセツネ30Kで優勝した髙村貴子 Takako Takamura。

ハセツネ30Kで優勝した髙村貴子 Takako Takamura。

2位の黒澤は高村から8分差。3位には岩村聖華 Seika Iwamura、4位は久津間紗希 Saki Kutsuma でトップの4人は3時間30分を切る好タイムとなりました。5位には安ヶ平萌子 Moeko Yasugahira 、6位には中園真理亜 Maria Nakazono と20代の選手が続きました。女子は髙村、黒澤、安ヶ平、中園に加え、7位の上田絢加 Ayaka Ueda 、9位の柿本恵理 Eri Kakimoto 、10位の湊瑛穂 Akiho Minato とトップ10のうち7人が20代となりました。

2位でフィニッシュの黒澤莉楠 Rina Kurosawa。

2位でフィニッシュの黒澤莉楠 Rina Kurosawa。

当サイトがプレビューで紹介した有力選手のうち、今回出場しなかったのは秋山穂乃果、渡部春雅、奥宮俊祐、伊藤健太、八木慶太のみなさんでした。

ハセツネ30K 2019 リザルト

全体のリザルト(速報)はこちらから。

女子 Women

女子の表彰式。左から2位の黒澤莉楠、優勝の髙村貴子、4位の久津間紗希、5位の安ヶ平萌子、6位の中園真理亜。3位の岩村聖華は欠席。

女子の表彰式。左から2位の黒澤莉楠、優勝の髙村貴子、4位の久津間紗希、5位の安ヶ平萌子、6位の中園真理亜。3位の岩村聖華は欠席。

  1. 高村貴子 Takako Takamura 3:09:10
  2. 黒澤莉楠 Rina Kurosawa 3:17:38
  3. 岩村聖華 Seika Iwamura (inov-8) 3:25:33
  4. 久津間紗希 Saki Kutsuma (Answer 4) 3:27:40
  5. 安ヶ平萌子 Moeko Yasugahira 3:35:28
  6. 中園真理亜 Maria Nakazono 3:36:25
  7. 上田絢加 Ayaka Ueda 3:39:59
  8. 大庭知子 Tomoko Oba 3:41:52
  9. 柿本恵理 Eri Kakimoto (Columbia Montrail) 3:43:29
  10. 湊瑛穂 Akiho Minato 3:56:21

男子 Men

男子の表彰台。左から2位の横内佑太朗、優勝の城武雅、3位の中山祐介、4位の奥山聡、5位の名取将大、6位の土屋克則。

男子の表彰台。左から2位の横内佑太朗、優勝の城武雅、3位の中山祐介、4位の奥山聡、5位の名取将大、6位の土屋克則。

  1. 城武雅 Masashi Shirotake (RxL) 2:40:03
  2. 横内佑太朗 Yutaro Yokouchi 2:41:11
  3. 中山祐介 Yusuke Nakayama 2:43:35
  4. 奥山聡 Satoshi Okuyama (inov-8) 2:45:19
  5. 名取将大 Masahiro Natori (らーめん小川) 2:45:44
  6. 土屋克則 Katsunori Tsuchiya 2:46:51
  7. 柳原真人 Masato Yanagihara 2:49:54
  8. 町田知宏 Tomohiro Machida 2:50:17
  9. 黒石宗哲 Munenori Kuroiwa 2:50:43
  10. 青木純 Jun Aoki 2:51:15
  11. 加藤淳一 Junichi Kato 2:51:34
  12. 大沢正和 Masakazu Osawa (inov-8) 2:52:46
  13. 栗原正明 Masaaki Kurihara 2:52:59
  14. 鈴木龍弥 Ryuya Suzuki 2:53:32
  15. 石坂健太 Kenta Ishizaka 2:56:04
  16. 木村隼人 Hayato Kimura 2:56:10
  17. 古閑歩 Ayumu Koga 2:56:34
  18. 岩井竜太 Ryuta Iwai 2:57:23
  19. 梅澤孟 Takeshi Umezawa 2:57:43
  20. 貝瀬淳 Jun Kaise 2:58:54

投稿 ハセツネ30k 2019 リザルト #Hasetsune30KDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

高村貴子 Takako Takamura ハセツネ30K 2019 優勝インタビュー

$
0
0

3月31日日曜日に開催されたハセツネ30Kで優勝した 髙村貴子 Takako Takamuraさんに大会会場でインタビューしました。


昨年はハセツネCUPで三連覇を達成した髙村さんですが、今週末は風邪気味でスタート会場の秋川渓谷リバーティオにやってくることになりました。スタート前には今日はいい走りはできなさそう、と話していました。スタート後も今日はゆっくり楽しむつもりで、と今回2位となった黒澤莉楠さんがリードする中、落ち着いたスタートでした。しかし走っているうちにペースが上がってきた、といいます。結果は優勝。昨年のハセツネ30kでは2位でしたが、その時優勝した吉田香織さんのタイムを上回る好成績でした。昨年年末からは医大の卒業試験や医師国家試験で勉強に励む日々で走ることからも離れていましたが、今シーズンも絶好調です。

4月からは北海道を離れ、研修医としての生活が始まりますがアスリートとしてもスカイランニングのシリーズ戦に参戦。まずは今年世界シリーズ戦なる粟ケ岳スカイレースで優勝を目指します。さらに6月にはMadeira Skyraceトレイル世界選手権(ポルトガル)で世界のトップ選手とのレースに挑みます。

インタビューの最後では、新人医師としてどんな医師を目指すか、抱負も聞きました。

高村貴子さんとのインタビュー動画は以下からご覧いただけます。また今回のハセツネ30Kについての当サイトのリザルト記事はこちらからご覧ください。

投稿 高村貴子 Takako Takamura ハセツネ30K 2019 優勝インタビューDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。


横内佑太朗 Yutaro Yokouchi ハセツネ30K 2019 レース後インタビュー

$
0
0

3月31日日曜日に開催されたハセツネ30Kで2位となった 横内佑太朗 Yutaro Yokouchiさんに大会会場でインタビューしました。


横内佑太朗さんがトレイルランニングを始めたのは昨年の夏。レースでは8月の野沢トレイルフェスで3位、11月の科野の国ラウンドトレイル32kで優勝、ことし2月のOSJ奄美50Kで優勝となっていますが、まだその名はトレイルランニング界では知られていないかもしれません。

しかし、上武大での学生時代には2013年、2015年の箱根駅伝で山下りの6区を走っていると聞けば、今回のハセツネ30Kで2位という結果にも納得でしょう。社会人となってからはランニングから遠ざかっていた横内さんが再び走り始めたのは昨年のことで、1月にはフルマラソンで2時間30分を記録。その後、目にしたトレイル世界選手権(スペイン・Penyagolosa)の記事を目にして、トレイルランニングで世界を目指せないか、という夢を抱くことになりました。そして2019年のトレイル世界選手権(ポルトガル)の日本代表選考レースのうちで最後となる2月のOSJ奄美で優勝して、見事出場権を手にすることになりました。

今回のハセツネ30Kでは、昨年のチャンピオンで横内さんと同じくロードからトレイルに転身して間もない城武雅さんとの勝負を意識してレースに臨みました。結果としてはレース後半のトレイルの急登という場面で足取りが重くなった横内さんは城武さんにリードを譲ることになりました。

ロードとは違うトレイルランニングの経験値といった面では城武さんに分があった今回のハセツネ30Kですが、横内さんも次第にそうした面での弱みは小さくなっていくでしょう。6月には日本代表のチームメイトとして城武さんと一緒に日本代表として世界選手権のスタートラインに立つことになります。

横内佑太朗さんとのインタビュー動画は以下からご覧いただけます。また今回のハセツネ30Kについての当サイトのリザルト記事はこちらからご覧ください。

投稿 横内佑太朗 Yutaro Yokouchi ハセツネ30K 2019 レース後インタビューDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

城武雅 Masashi Shirotake ハセツネ30K 2019 優勝インタビュー

$
0
0

3月31日日曜日に開催されたハセツネ30Kで男子優勝の 城武雅 Masashi Shirotakeさんに大会会場でインタビューしました。


昨年、ほぼ初めて走ったトレイルランニング大会のハセツネ30Kで見事に優勝。その表彰式で「秋のハセツネで優勝します」と宣言した城武さんが本当に優勝すると思った人は少なかったでしょう。しかし、実際には秋のハセツネCUPで最初からレースをリード。脚の激しい攣りでリタイアを考えつつも、その後復活して2位でフィニッシュ。城武さんは有言実行の人として注目を集めるようになりました。

しかし城武さんについて、ビッグマウスで自分を追いこむことでレースを結果を出す、と考えるのはあまり正しくありません。仕事で多忙な中からトレーニングや試走に取り組んでいるのはもちろん、レース中も冷静に成功のために計算を重ねています。

今回のハセツネ30Kはスピードで勝る横内佑太朗さんがリードし、差が開いていくなかで城武さんは冷静に横内さんの様子を観察して、一気に勝負をかけました。インタビューではそうした今回のレース中の心理や戦略についても聞いています。

幸先よくトレイルランニングシーズンをスタートした城武さんは6月にトレイル世界選手権を予定しているほか、10月にはハセツネCUPへ。ハセツネではもちろん優勝を狙います。

城武雅さんとのインタビュー動画は以下からご覧いただけます。また今回のハセツネ30Kについての当サイトのリザルト記事はこちらからご覧ください。

投稿 城武雅 Masashi Shirotake ハセツネ30K 2019 優勝インタビューDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

DC Weekly 2019年4月2日 –ハセツネ30K、ルアンパバーン、ジョージア、Berkley Marathons、仙人ヶ岳、熊野古道中辺路

$
0
0

当サイトでは今年も話題の多かったハセツネ30Kを先週末に取材してレポートをお送りしました。アメリカでは究極の100マイル草トレイルレース・Berkley Marathonsに日本から二人が参加していました。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真・ハセツネ30Kで優勝した髙村貴子 Takako Takamura。Photo by Koichi Iwasa)

トレイルランニング関連ニュース

  • 11月23-24日のびわ湖バレイスカイランが2019年スカイランナー・ジャパンシリーズのグランドファイナルに:今年2019年のスカイランナー・ジャパンシリーズはスカイシリーズとバーティカルキロメーターシリーズがそれぞれ5つのレースから構成されることはすでにお伝えしています。その中で今年は「グランドファイナル」と位置付けられる最終戦はまだ大会名が公表されていませんでした。3月31日にJSAはグランドファイナルを滋賀県大津市で開催のびわ湖バレイスカイラン(BIWAKO VALLEY SKYRUN)とすることを発表しました。11月23日のバーティカルキロメーター、24日のスカイレースがそれぞれのシリーズのグランドファイナルとなります。大会全体としては4.5km 900mD+のバーティカルと15km 1300mD+のスカイレースが「ノーマルレース」として開催されます。グランドファイナルとなるのはあわせて開催される「エリートレース」でこちらは今年のジャパンシリーズの結果などによる参加資格を満たした選手のみが参加できることになります。今年のジャパンシリーズは4月20日の粟ケ岳バーティカルキロメーター、4月21日の粟ケ岳スカイレースで開幕。それぞれバーティカルキロメーター・ワールドサーキットスカイランナー・ワールドシリーズの開幕戦となっており、世界のトップ選手が集まる注目の大会です。
  • ITRAの各国代表の選挙国際トレイルランニング協会(ITRA)では国別に設けられる大会主催者会員代表と個人会員代表の改選を行い、3月30日から4月5日金曜日までの期間中にITRAの会員(ITRAのウェブサイトで会員登録をして年会費を支払っている方)によるオンラインでの投票を受け付けています。今回の選挙では任期がこれまでの2年から4年に改められ、各国でのITRAの役割や取り組みについての広報や広聴、国内の会員や競技団体との交流といった期待される役割が明文化されました。投票権を持つ方にはメールで投票の案内が届いています。立候補者の一覧はこちらに掲載されています。なお、当サイト・DogsorCaravanの編集人である岩佐幸一は2015年に国別代表が設けられて以来、日本の個人会員代表を務めており今回も3期目となる個人会員代表に立候補しています。

先週末のイベント

3月30日土曜日 – 31日日曜日:Ultra Trail Luang Prabang

  • Asia_Trail_Master Ultra Trail Luang Prabang (96k): ラオスの古都、ルアンパバーンで初開催。Asia Trail Masterのシリーズ戦となっている96km 6600mD+にはいいのわたる Wataru Iinoが参加して優勝しています。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

3月30日土曜日:Georgia Death Race

  • Georgia Death Race (74m): アメリカ・ジョージア州のボーゲル州立公園で開催される74マイル(約119km) 4000mD+のレースは上位入賞者がウェスタンステイツへの出場権を手にできるAltra Golden Ticket Racesとなっています。男子はモーガン・エリオット Morgan Elliottが12時間34分、シャウン・ポープ Shaun Popeが12時間44分で優勝、準優勝となり出場権を獲得。この大会で優勝を重ねていてウェスタンステイツで優勝しているアンドリュー・ミラー Andrew MillerはDNSでした。女子はルチア・ビューラー Luzia Buehler(スイス)とリズ・キャンティ Liz Cantyの接戦となり、ビューラーが13時間42分、キャンティが13時間43分でウェスタンステイツへの出場権を手にしました。リザルトはこちら

3月31日日曜日- 4月1日月曜日:Barkley Marathons

  • Berkley Marathons(100マイル):アメリカ、テネシー州・フローズンヘッド州立公園で開催。20マイルの周回コースを5周するという「レース」ですが、大会公式サイトもなければ、エントリーの方法も明らかにされていない、コースも直前まで明らかにされない、周回コースを回ったことのチェックにはコース上におかれた書物の所定のページを切り取ってくる、といった具合で、主催者する「ラザルス・レイク」ことゲーリー・カントレル Gary Cantrellのユーモアとウィットにあふれるミステリアスなイベントです。道無き道を行くことになる「コース」は5周すれば累積標高は16,500mD+におよび制限時間は1周(20マイル)ごとに12時間。1986年に始まって以来、ラザルス・レイクによる選考を経て毎年40人ほどが参加していますが完走経験者は15人に止まります。今年は40人が参加し、うち外国人は22人、6人が女性でした。日本からは井原知一 Tomokazu Ihara舘野久之 Hisayuki Tatenoの二人が参加。「ラザルス・レイク」がタバコに火を点けたのを合図にレースはスタート。1周目を無事に終えたのは28人、2周目に進んだのは22人といった具合に厳しいコースは参加者を振い落とします。三度完走した経験を持つジャレド・キャンベル Jared Campbellが1周目でリタイア、2017年に完走しているジョン・ケリー John Kellyが最初に1周目を終えたもののそこでリタイア。2周目に進んだ舘野久之は無事に完走したものの、制限時間に間に合いませんでした。3周目に進んだのは井原知一を含む6人に絞られました。この3周目を終えて36時間以内に4周目へ進んだのはわずか二人でしたが、いずれも4周目の途中でリタイア。井原を含む4人は36時間を過ぎてから3周目を終え、4周目でリタイアした二人とあわせて「ファンラン」完走者となりました。そして今年の完走者はゼロという結果でした。

3月31日日曜日:仙人ヶ岳、ハセツネ30K、熊野古道中辺路

  • 仙人ヶ岳トレイルランレース(17.3km): 栃木県足利市。男子は5kg、女子は3kgのお米を背負って走るのがルール、というユニークなルールの大会です。優勝は牛田美樹 Miki Ushidaで1時間50分、2位は松本陽介 Yosuke Matsumotoで1時間57分でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。
  • ハセツネ30K: 東京都あきる野市。舗装林道とトレイルが組み合わさった30kmのレースは東京のトレイルランニングの開幕戦。スタートはやや肌寒い朝でしたがランニングにはよいコンディションで、全体に好タイムが出た大会となりました。男子は城武雅 Masashi Shirotakeが昨年に続いて連覇。その城武を終盤までリードした横内佑太朗 Yutaro Yokouchiが1分差で続きました。3位は中山祐介 Yusuke Nakayama。女子は風邪気味ながら高村貴子 Takako Takamuraが優勝。黒澤莉楠 Rina Kurosawa 岩村聖華 Seika Iwamuraが2位、3位となりました。リザルトはこちらから。当サイトではリザルト紹介記事をまとめているほか、上位入賞選手のインタビューもご覧いただけます。
  • 熊野古道中辺路マウンテンランレース(32k/18k/9k): 和歌山県中辺路町。11回目の今回の32kmのレース男子は西澤誠二が2時間39分で優勝。2位は千坂充宏(2時間49分)、3位は大塚浩司(2時間58分)でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末のイベント

4月1日月曜日 – 5日金曜日:Ultra Fiord

  • Ultra Fiord (100m, 100k, 70k, 50k, 42k, 30k):チリ南部のパタゴニアの核心部となるトーレス・デル・パイネ国立公園などの間近で行われるトレイルランニングレース。鏑木毅さんが2016年の大会に参戦しています。100マイルのレースは4日木曜日の午後10時にスタート。

4月5日金曜日 – 15日月曜日:MDS

  • Marathon des Sables (250km/5days):モロッコ南部のサハラ砂漠で開催される6つのステージからなる合計250kmのステージレース。水とテントでの宿泊が提供されるほかは必要な食料、装備を全て携行するという厳しい大会は今回が34回目の大会。レースは7日日曜日に始まり、夜をまたぐ長距離ステージを含む5つのステージが続いたのちチャリティステージの一日に。13日土曜日までの7日間のイベントとなります。今回はUTWTのシリーズ戦からは外れたため有力選手は少なめ。日本からは27人がエントリーしています。

4月6日土曜日:AR50、Leona Divide、Umstead、South Dawns Way

  • American River 50: カリフォルニア州で開催。主にアメリカン川の川沿いのトレイルを走る50マイルのレースで、参加人数が多い大規模な大会です。
  • Leona Divide 50m: アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルスの郊外で開催される50マイルのレース。
  • Umstead 100: アメリカ南部、ノースカロライナ州で開催。フラットなトレイル100マイルのレースです。
  • South Dawns Way 50m: イングランド南部、ブライトンの郊外のトレイルで開催。累積獲得高度は1750mD+となっています。

4月7日日曜日:青梅高水山、奥三河、多度山、Sungai Menyala

  • 青梅高水山トレイルラン(30k/15k): 東京都青梅市。最近はハセツネ30Kと日程が重なっていましたが今回は一週ずれての大会。こちらも関東の春のトレイルランニングの名大会で、今回で21回目の開催。昨年に続いて大会会場に隣接して6日土曜日と大会当日はTRAIL OPEN AIR DEMOが開催されます
  • 奥三河パワートレイル(70k): 愛知県豊根村の茶臼山高原をスタート、設楽町を経て湯谷温泉(新城市)でフィニッシュする約70km / 4,000mD+のコースは前半の下り基調の走りやすいパートと、後半の大きな山越えのコントラストが印象的なコース。
  • 多度山トレイルラン(24k, 13k): 三重県桑名市多度町。25kmのチャレンジコース、13kmのエンジョイコースのほか、3km×3人のリレーも行われます。
  • Asia_Trail_Master Sungai Menyala Forest Trail (50k, 25k):マレーシア・ポートディクソン。クアラルンプールから週末には多くの人が集まるビーチリゾートで開催される大会でアップダウンが少なく走りやすいコースとなっています。Asia Trail Masterの大会です。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

投稿 DC Weekly 2019年4月2日 – ハセツネ30K、ルアンパバーン、ジョージア、Berkley Marathons、仙人ヶ岳、熊野古道中辺路DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

川内優輝 Yuki Kawauchiが弟とともにJaybirdのスポンサーランナーに。そろって結婚の三兄弟とお母さんが登壇。

$
0
0

昨年、DogsorCaravanもインタビューした川内優輝 Yuki Kawauchiさん。今春、公務員を卒業してプロアスリートとなったことはすでに報じられているとおりです。2日のアシックス、3日のあいおいニッセイ同和損保に続いて、4日はランナーのためのイヤホンブランド、Jaybirdとスポンサー契約を披露する記者会見が行われました。

(写真・記者会見に出席した母・川内美加さん、次男鮮輝さん、長男優輝さん、三男鴻輝さん<左から右>)

この日は長男の優輝さんとともに、Jaybirdの所属アスリートでプロ・ウルトラマラソンランナーである次男の鮮輝(よしき)さん、三男で久喜市議会議員の鴻輝(こうき)さんの三兄弟に加えて、お母さんの川内美加(みか)さんも登場。優輝さんはデンソーの実業団ランナー、水口侑子さんと5月に結婚することが報じられたばかり。優輝さんは夏の2ヶ月は北海道でのトレーニングキャンプに入るため、二人の生活が始まるのは秋から。水口さんは実業団からの引退を発表したばかりですが「『妻』にはこれからもランナーとして可能性に挑戦してほしい」と話していました。

実は長男の優輝さんだけでなく、次男の鮮輝さん、三男の鴻輝さんも来年春までにそれぞれ結婚することが決まっています。お母さんの美加さんは三兄弟が次々と結婚することについて「正直、寂しくてここしばらくは葛藤があった。特に長男には『まさか』の思いで、母ながら甘えていた」と心情を吐露。しかし「今は覚悟を決めました」と話していました。

会見では三兄弟の少年時代のエピソードも。優輝さんが小学生になると母の美加さんは、弟たちも一緒に連れて三兄弟に毎日目標タイムに届くまでタイムトライアルをさせるというスパルタ教育で鍛えたといいます。

そしてJaybirdの記者会見ということで音楽にまつわるエピソードも。川内優輝さんにとっては音楽は「メンタルコンディショニング」のツールになっているといいます。学生時代には6時間にわたって一人カラオケをするほどの音楽好き。トレーニングとして長時間のジョギングをするときには、ハードロックやテクノのようにテンポが早くてテンションの上がる曲を聞き、レースの朝のストレッチにはリラックスできる曲を聴いているそうです。

兄弟揃ってJaybirdのスポンサードアスリートとなった川内優輝さん(右)と川内鮮輝さん。

「Jaybird」はランナーとともに開発されたアメリカ発のスポーツイヤホンブランド。その製品は防汗、長時間再生可能バッテリー、走っても外れないカスタム可能なフィット感、高いデザイン性、高機能アプリ等の機能を備え、ランニングシーンに最適な製品として知られています。日本では今回の川内優輝さんに先立ってウルトラマラソンのトップ選手・川内鮮輝 Yoshiki Kawauchiさんの世界への挑戦をサポート。昨年からはサロマ湖100kmウルトラマラソンのスポンサーにも加わりました。海外でもUTMB®︎チャンピオンのローリー・ボジオ Rory Bosioやウェスタンステイツ二連覇のティム・オルソン Timothy Olsonをブランドアンバサダーに起用し、昨年からUTMB®︎のオフィシャルパートナーとなっています。

投稿 川内優輝 Yuki Kawauchiが弟とともにJaybirdのスポンサーランナーに。そろって結婚の三兄弟とお母さんが登壇。DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

「らーめん専門店小川」の株式会社オーファスがトレイルランニングの実業団チームを結成

$
0
0

トレイルランニングの世界で企業が選手を社員として雇用し、選手としての活動を支援する、いわゆる実業団チームが初めて誕生しました。チームを立ち上げたのは東京、神奈川で「らーめん専門店小川」、「しょうゆのおがわや」、「小川流」の計12店を展開する株式会社オーファス。先週末のハセツネ30Kで5位の名取将大 Masahiro Natoriさんや高校時代に世界ジュニア選手権10000mで7位となった経験を持ち、昨年の上州武尊山スカイビュートレイル30K女子優勝の峰村かな Kana Minemuraさんなど、4人がこのチームに加わりました。

「らーめん小川」の株式会社オーファスの実業団結成式。

「らーめん小川」の株式会社オーファスの実業団結成式。

4月1日に行われた実業団チームの結成式を取材しました。

社員としてラーメン店で仕事をしながら競技活動に支援を受ける

今回結成された実業団チームでは、選手は株式会社オーファスの正社員となります。同社ではチームの発足とともに専属アスリートを迎える待遇制度を用意。基本的には選手は同社の各店舗のスタッフとして勤務しますが、勤務日にも1日2時間のアスリートとしての活動時間を保証。加えて大会参加のための遠征費の全額、メンテナンス・治療費として月額1万5千円の支給を受ける、といいます。ただし、勤務する店舗のシフトが埋まらない場合は勤務を優先する、会社からの人事評価で同ランクの上位50%以内となることを専属アスリート待遇の条件とするなど、あくまで仕事とアスリート活動の両立が求められます。専属アスリートである名取将大さんも2月に入社し「3月の勤務時間は250時間になりました」とのこと。

会場に展示されていた各選手の活躍を伝える数々のアイテム。

会場に展示されていた各選手の活躍を伝える数々のアイテム。

実業団の駅伝で上位に入るようなチームの選手が午後は練習に当てたり、出勤扱いで長期の遠征に出ることができることに比べると、オーファスの実業団チームの選手に対するサポートは現実的なところからスタートしているといえそうです。とはいえ、大会での優勝を重ねるなどの成績を挙げた選手にはアスリート活動へのボーナスを支給するといった形で報いることも想定されています。

株式会社オーファスでは実業団チームの選手による親子トレラン教室を開催したり学校や病院を訪問することで、アスリート活動から得られた経験を地元の地域社会に伝えていくことも計画。さらに2019年は4月7日の青梅高水山トレイルをはじめとする9大会についてスポンサーとして協賛する予定です。

らーめん小川の実業団4選手

チーム結成式では、オーファスの実業団チームに所属する4人のアスリートも出席して今後に向けた意気込みを語りました。

成瀬康夫 Yasuo Naruseさん

成瀬康夫 Yasuo Naruseさん

成瀬康夫 Yasuo Naruseさんは学生時代から陸上の長距離種目に取り組んできたアスリートで、2008年からトレイルランニングに取り組むように。2013年にオーファスに入社してからは2016年に信州戸隠トレイルランレース50Kで二連覇、2017年OSJ山中温泉80Kや甲州アルプスオートルートチャレンジ50Kで優勝。「しょうゆのおがわや橋本店」店長として勤務するほか、実業団チームの部長も兼務します。「実業団チーム結成からのこの一年目は重要、自分もメンバーも周囲が信じられないくらいの飛躍を遂げたい」といいます。現在38歳。

名取将大 Masahiro Natoriさん

名取将大 Masahiro Natoriさん

今年2月にオーファスに入社したのは、DogsorCaravanの記事でもたびたび紹介している名取将大 Masahiro Natoriさん。 2017年にはOSJ奥久慈50K、八重山トレイルレース、北丹沢で優勝を重ねて注目を集めました。昨年大学を卒業して社会人となりましたが、トレイルランニングでさらにアスリートとしての活動に打ち込める環境を求めてオーファスへ。「レースでいい成績を出すだけでなく、観ている人たちを楽しませるような選手を目指したい。」という23歳。「らーめん専門店小川日野駅前店」に勤務しています。

小林彰人 Akihito Kobayashiさん

小林彰人 Akihito Kobayashiさん

小林彰人 Akihito Kobayashiさんは学生時代に特に目立ったスポーツの経験がないという異色の30歳。24歳の時、大学院の授業で走ることの楽しさに目覚めました。2015年には富士登山競走五合目コースで8位、2017年の筑波山トレイルラン優勝、2018年にFunTrails50Kで6位に。製造業のエンジニアとして多忙な中でトレイルランニングに取り組んでいましたが、どこまでやれるか挑みたい、と今回の実業団チーム入りを決断。「自分は山の長い登りが好きで、登りの強さを極めたい。人生も同じように登りっぱなしになれば。」と抱負を話していました。「らーめん専門店小川日野駅前店」に勤務。

峰村かな Kana Minemuraさん

峰村かな Kana Minemuraさん

峰村かな Kana Minemuraさんは埼玉県出身で中学生の頃から長距離走で才能を発揮。高校生で始めた競歩では世界ジュニア選手権に日本代表選手として出場、10000mで7位となる実績を持ちます。しかし大学では体調を崩して入院、競技から離れることに。体調を取り戻してアスリートとして再起を目指す中で山を走る競技の存在を知りました。昨年は上州武尊山スカイビュートレイル30Kで優勝。今年度のスカイランニングユース強化指定選手ともなっています。「病気で挫折した経験をバネに、人を元気にして感動させるような選手になりたい」と話す22歳は「しょうゆのおがわや橋本店」に勤務します。

高い志で新しい挑戦へ

株式会社オーファス代表 小川厚志さん

株式会社オーファス代表 小川厚志さん

結団式であいさつした株式会社オーファスの小川厚志 代表は話します。「トレイルランニングで実業団を立ち上げるという試みに、競技の実力だけでなく高い志を持った選手が集まってくれました。選手はトレイルランニングの競技でも、店舗の仕事でも高い実績と評価が求められる厳しい立場に置かれることになります。トレイルランニングというスポーツと当社をともに盛り上げていこうという使命感を持つ選手たちと、一緒に仕事ができることを誇りに思います。」

「らーめん専門店小川」、「しょうゆのおがわや」、「小川流」の店舗の多くが位置するのはトレイルランナーにはおなじみの奥多摩や丹沢の山々に遠くないエリア。ここから4人のアスリートと株式会社オーファスの新しい挑戦が始まります。

取材の帰りにいただきました。煮干しの風味がしっかりしていながらもあっさりいただきました。

取材の帰りにいただきました。煮干しの風味がしっかりしていながらもあっさりとした味わいで箸がすすみました。

投稿 「らーめん専門店小川」の株式会社オーファスがトレイルランニングの実業団チームを結成DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

グザビエと打ち上げを。4月28日 アフターパーティー with Team Asics FUJI SPIRIT 募集中! 4月24日締め切り

$
0
0

世界中の魅力的なトレイルランニングイベントを紹介し、安心の参加ツアーを企画していることでおなじみの「フィールズ・オン・アース」では、今年のウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fujiの閉会式が終わった後、アフターパーティーを開催します

このアフターパーティーにはUTMB®︎で三度の優勝しているグザビエ・テヴナール Xavier Thevenardに加え、ブノワ・ジロンデル Benoît Girondel(レユニオン Diagonal des Fousで二度優勝)、シルヴァン・キュソ Sylvaine Cussot(エコトレイルパリ EcoTrail de Parisで二度優勝)と、Team Asics Fuji Spritの三選手が参加。トレイルランニングで世界のトップ選手として活躍する三人と交流するチャンスです。UTMFを終えた喜びをぜひ皆さんで分かち合いましょう。UTMFのレースに参加されていない方でもこのアフターパーティーには参加可能です。先着70名で締め切りとなりますので、お申し込みはお早めに。

アフターパーティーの詳細とお申し込みはフィールズオンアースのウェブサイトからどうぞ。

4/28 日曜日 UTMF表彰式終了後、UTMB3回優勝グザビエ・テヴナール選手、グランレイドレユニオン2回優勝ブノワ・ジロンデル選手、エコトレイルパリ2回優勝シルヴァン・キュソ選手をお迎えして、アフターパーティーを開催いたします。

お申し込み先着40名様に グザビエ選手、ブノワ選手のサイン入りポストカードをプレゼント!

世界のトップランナーと交流を深めるビッグチャンス!またと無い機会です。是非UTMF終了後ご参加ください。「先着限定70名様」でのご案内です。

☆ Team Asics Fuji Spirit選手を囲んでの写真撮影や、サイン会、選手たちとの交流イベントや、プレゼントもご用意予定です!

☆ 普段なかなか見られない、グザビエ選手の素顔や意外な一面を見られるかも??

☆ UTMFに参加されていなくても、パーティーのみのご参加も大歓迎です。

場所:Peace河口湖 2階(UTMF表彰式会場、大池公園から約1.1㎞)山梨県南都留郡富士河口湖町 船津 4224-3

時間: 4月28日 11:00~13:30頃予定 (UTMFの表彰式、閉会式の時間により多少前後する場合があります)

投稿 グザビエと打ち上げを。4月28日 アフターパーティー with Team Asics FUJI SPIRIT 募集中! 4月24日締め切りDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

DC Weekly 2019年4月9日 –青梅高水山、奥三河、多度山、Sungai Menyala

$
0
0

国内でも多くの大会が開催されるようになり、いよいよトレイルランニングのシーズンがやってきました。今週末はUltra-Trail World Tourのシリーズ戦が3つ開催されます。さらに、日本からも多くの冒険者が参加する人気の大会、サハラ砂漠マラソン Marathon des Sablesはモロッコのサハラ砂漠で開催中です。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真・今年の奥三河パワートレイルのスタート。Photo by (c) 計測工房)

トレイルランニング関連ニュース

  • ハルカススカイランの「VWCエリート部門」への予選シリーズ:ISF(国際スカイランニング連盟)が主催するバーティカルワールドサーキットのシリーズ戦の一つで大阪で開催されるハルカススカイラン Harukas Skyrun(11月10日開催)では、他のシリーズ戦での成績などに基づいて選ばれた選手のみが参加する「VWCエリート部門」が一般のレースから分かれてかいさいされています。この選ばれた選手のみのレースに出場するための予選となる国内のシリーズ戦が設けられることとなりました。ミッドランドスカイラン(愛知県、5月12日)、真田バーティカル100(長野県、6月8日)、東京タワー階段競走(東京都、6月16日)、尾瀬岩鞍スカイスピード(群馬県、10月12日)の4レースの結果に基づく獲得ポイントのランキングにより、ハルカススカイラン「VWCエリート部門」の国内選手枠男女各5人が決まります。詳しくはJSAのウェブサイトから。
  • ITRAの各国代表の選挙結果:先週のこのコラムで紹介した国際トレイルランニング協会(ITRA)の国別大会主催者会員代表と個人会員代表の選挙結果が発表されました。今回の選挙では任期がこれまでの2年から4年に改められ、各国でのITRAの役割や取り組みについての広報や広聴、国内の会員や競技団体との交流といった期待される役割が明文化されました。当サイト・DogsorCaravanの編集人である岩佐幸一も今回、日本の個人会員代表に選ばれ、2015年以来3期目を務めることとなりました。

先週末のイベント

4月1日月曜日 – 5日金曜日:Ultra Fiord

  • Ultra Fiord (100m, 100k, 70k, 50k, 42k, 30k):チリ南部のパタゴニアの核心部で開催されるレース。例年、厳しい天候となることが多いこの大会ですが、今年は初日のバーティカルキロメーターが開催されたほかは30kmから100マイルまでの全てのレースが悪天候のため、キャンセルされました。代わって4日木曜日に34kmの代替レースが行われました。

4月6日土曜日:AR50、Leona Divide、Umstead、South Dawns Way

  • American River 50: カリフォルニア州で開催。アメリカン川の川沿いのトレイルを走る50マイルのレースです。女子は昨年に続いてエミリー・ホーグランド Emily Hawgoodが7:23で優勝。男子は競り合いの末にクリス・デナッチ Chris Denucciリード・バウアー Reed Breuerをわずかに15秒リードして6:20で優勝しています。リザルトはこちら
  • Leona Divide 50m: アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルスの郊外で開催される50マイルのレース。リザルトはこちらに掲載の見込み。
  • Umstead 100: アメリカ南部、ノースカロライナ州で開催。リザルトはこちら
  • South Dawns Way 50m: イングランド南部、ブライトンの郊外のトレイルで開催。リザルトはこちら

4月7日日曜日:青梅高水山、奥三河、多度山、Sungai Menyala

  • 青梅高水山トレイルラン(30k/15k): 東京都青梅市。関東の春のトレイルランニングの名大会は今回で21回目の開催。男子は牛田美樹が2時間19分で優勝、18秒差で栗原孝浩が2位、3位は竹内悠真で2位の栗原から38秒差とタイトなレースでした。女子は中野沙知が3時間1分で優勝。石川奈都子(3時間2分)、今野昌子(3時間6分)が2位、3位でした。リザルトはこちら
  • 奥三河パワートレイル(70k): 愛知県豊根村の茶臼山高原をスタート、設楽町を経て湯谷温泉(新城市)でフィニッシュする約70km / 4,000mD。男子は板垣渚が7:26で優勝。7分差で続いた2位には伊藤健太が7:33、3位は黒河輝信で7:34。伊藤と黒河は約30秒の差でした。女子は大石由美子が9:09で優勝してクイーンの健在をアピール。2位は太田美紀子で9:14、3位は向井成美で9:36でした。リザルトはこちら
奥三河パワートレイルで優勝の板垣渚。Photo by (c) 計測工房

奥三河パワートレイルで優勝の板垣渚。Photo by (c) 計測工房

奥三河パワートレイルで優勝の大石由美子。Photo by (c) 計測工房

奥三河パワートレイルで優勝の大石由美子。Photo by (c) 計測工房

  • 多度山トレイルラン(24k, 13k): 三重県桑名市多度町。25kmのチャレンジコースは石坂健太(2時間16分)と村田祥江(2時間37分)が優勝。リザルトはこちら。13kmのエンジョイコースは橋本慎一(1時間1分)、前田彩花(1時間9分)が優勝しています。リザルトはこちら
  • Asia_Trail_Master Sungai Menyala Forest Trail (50k, 25k):マレーシア・ポートディクソン。50kの女子はベロニカ・バドビコバ Veronika Vadovicova(スロバキア、中国在住)が優勝し、2位にケイト・シェリダン Kait Sheridan(アメリカ、香港在住)、3位になかじまあすか Asuka Nakajima(日本、インドネシア在住)でした。男子ではジェフ・キャンベル Jeff Campbell(カナダ、香港在住)、喜多村久 Hisashi Kitamura(日本、マレーシア在住)、ジョン・エリス John Ellis(オーストラリア、香港在住)という結果でした。リザルトはこちら(掲載され次第リンクします)。

今週末のイベント

4月5日金曜日 – 15日月曜日:MDS

  • Marathon des Sables (250km/5days):モロッコ南部のサハラ砂漠で開催される6つのステージからなる合計250kmのステージレース。本稿執筆時点では初日の7日日曜日の第1ステージの結果がでており、男子はラシッド・エルモラビティ Rachid El Morabityモハメド・エルモラビティ Mohamed El Morabityの兄弟が一位、二位でした。ジュリアン・ショリエ Julien Chorierが出場していて初日は七位。女子はラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ)が首位で1日目を終えています。経過速報とリザルトはLiveTrailのウェブサイトから。

4月12日金曜日 – 14日日曜日:Penyagolosa, Istria, Patagonia, Buffalo, Zion

  • Penyagolosa Trails (115k, 63k): スペインのカステリョー・デ・ラ・プラーナ Castelló de la Planaで開催。昨年はトレイル世界選手権 Trail World Championshipsが開催されて話題になりました。世界選手権となった昨年は5月に開催されましたが、今年は従来どおりに4月の開催に戻して開催。115kmのCSP、65kmのMiMの二つのレースが行われます。Ultra-Trail World Tourのシリーズ戦。女子ではヘマ・アレナス Gemma Arenas(スペイン)、キャト・ブラドレー Cat Bradley(アメリカ)、男子ではクリストファー・クレメンテ Cristofer Clemente(スペイン)、マリオ・メンドーザ Mario Mendoza(アメリカ)、コディ・リード Cody Reed(アメリカ)、ジェライ・デュラン Yeray Duran(スペイン)など。
  • 100 Miles of Istria Ultra-Trail (100m / 110k / 69k / 42k): クロアチア東部の町、ウマグを拠点に開催。100マイルのコースは+7,120mD+でこちらもUltra-Trail World Tourのシリーズ戦です。男子有力選手にはアントワーヌ・ギュイヨン Antoine Guillon(フランス)、エリオ・フモ Helio Fumo(ポルトガル)、アンドレア・マッキ Andrea Macchi(イタリア)、そして日本の大瀬和文 Kazufumi Ose。女子ではフェデリカ・ボイファバ Federica Boifava(イタリア)、ミシェル・イーツ Michele Yates(アメリカ)に注目。
  • Patagonia Run (100m, 100k, 70k, 42k, 21k, 10k): パタゴニア、アンデス山脈のアルゼンチン側のサン・マルチン・ロス・アンデスで開催される大会です。こちらもまたUltra-Trail World Tourのシリーズ戦です。昨年は荒天のため開催されなかった100マイルがとうとう初開催。パウ・カペル Pau Capell(スペイン)がエントリーしています。
  • Buffalo Stampede (75k, 42k, 20k, Grand Slam): オーストラリア・ビクトリア州のマウントバッファロー国立公園で開催。メルボルンから車で約3時間のところで開催される今年で6回目となる大会。

4月12日金曜日 – 13日土曜日:Zion

  • Zion Ultra (100m, 100k, 50k, 21k): アメリカのユタ州、ザイオン国立公園で開催される100マイルなどの大会です。

4月12日金曜日 – 13日土曜日:Mt. Apo

  • Asia_Trail_Master Mt Apo Sky Race (100k, 50k, 25k): フィリピン・ダバオの郊外にそびえるアポ山(2,954m)の周辺エリアはトレイルランニング、スカイランニングの大会が多数開催されるエリア。その山へ登って下りるシンプルなコースで行われるレースはAsia Trail Masterのシリーズ戦です。

4月13日土曜日:Lake Sonoma, Bull Run Run, 善光寺

  • Lake Sonoma 50m: アメリカ、カリフォルニア州のソノマ湖周辺のトレイルで開催される50マイル。今シーズンのウェスタンステイツへの出場権がかかったGolden Ticket Raceの最終戦です。有力選手としてはマグダレナ・ブーレ Magdalena Boulet、カミラ・ヘロンCamille Herron、イオウ・ワン YiOu Wang、マックス・キング Max King、ダコタ・ジョーンズDakota Jones、ジャレド・ヘイゼン Jared Hazenが挙げられます。
  • Bull Run Run 50: アメリカ、ワシントンDC郊外のバージニア州クリフトンで開催。今回が27回目となる大会。
  • 善光寺ラウンドトレイル (18K): 長野市。地附山公園を会場に、善光寺の裏山となる大峰山(大峰城跡)、葛山、頼朝山、地附山をラウンドする18km 1,100mD+のコース。注目選手としては女子の吉住友里、星野由香理、髙村貴子、男子の城武雅、横内佑太朗、岩井竜太、平賀太智がエントリーしています。

4月14日日曜日:白馬八方尾根、FunTrails名栗、希望が丘、ダイトレ、最上稲荷、多良の森

  • 白馬八方尾根大バーティカルレース(スキーマウンテニアリング): 長野県の白馬・八方尾根で開催されるスキーマウンテニアリングの大会です。標高差920mの雪上一気登りのレースのほか、本来のスキーモーのスタイルである登って下るインディビデュアルのレースも開催されます。
  • FunTrails Round 名栗トレイルランレース in飯能(25.9k, 7.6k): 埼玉県飯能市。東京、埼玉のトレイルランナーにはおなじみの名栗湖畔や棒ノ嶺などを通る周回ルートをコースとします。奥宮俊祐 Shunsuke Okunomiyaさんがプロデュース。
  • 希望が丘トレイルランニングレース(21km): 滋賀県野洲市の希望が丘文化公園と隣接する近江富士こと三上山をこーすにして開催される大会です。
  • 大阪府チャレンジ登山大会: 大阪、奈良の府県境となるダイヤモンドトレイルの36kmで行われる大会。大阪府山岳連盟が開催する大会は今年で45回目の開催。
  • 最上稲荷トレイルランレース(20k, 11k): 岡山市の最上稲荷(さいじょういなり)を会場として周囲の里山をつなぐコースで開催。大会ゲストランナーとして今月からプロアスリートとなった山本健一 Kenichi Yamamotoさんが出場します。
  • 多良の森トレイルランニング(40k, 19k): 長崎県大村市。40kmのコースは野岳湖公園をスタート・フィニッシュとする3,400mD+のタフなコースです。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

投稿 DC Weekly 2019年4月9日 – 青梅高水山、奥三河、多度山、Sungai MenyalaDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。


今年もTORQUE®︎ G03でトレイルへ・UTMFのコースをたどる旅をしてきました。【PR】

$
0
0


ウルトラトレイル・マウントフジ Ultra-Trail Mt. Fujiのスタートまであと約三週間足らず。選手の皆さんはコースのイメージがつかめましたか?サポートや応援をする皆さんは当日に向けて準備をはじめるころでしょうか。

当サイト・DogsorCaravanは今年も4月26-28日の大会をその前後も含めて現地からお伝えします。既に様々な準備を進めていますが、大会当日の取材に備えて大会のコースで確認しておきたいところもあります。そこで、大会まであと1ヶ月の週末に京セラの高耐久スマホ「TORQUE®︎ G03」(トルクジーゼロサン)と一緒にUTMFのコースを下見する小さな旅に出かけてきました。

今年もDogsorCaravanのレポートはUTMFのモバイルフォン・サプライヤー、京セラ・TORQUE®︎のご協賛でお送りします。

曇り空の天子ヶ岳でAction Overlayを活用

まずは168kmのコースの前半となる静岡県側へ向かいます。この日は厚い雨雲に日差しは遮られ、3月下旬にも関わらず真冬のような寒さ。レースのスタート地点となる「富士山こどもの国」の前を通過して、最初の大きな登りが始まる天子ヶ岳の登山口に向かいました。

ここでTORQUE®︎ G03を早速活用。「Action Overlay」は撮影した日時や標高のほか、行動開始からの距離や移動の軌跡、現在のスピードなどを写真や動画に重ね合わせて撮影できる機能です。トレイルランニングで走りながら撮影するとG03単体ではさすがにブレてしまいますし、G03のカメラを起動したまま走ることはないかもしれません。しかし撮影した日時や標高を一緒に写真や動画に表示するのは、トレイルランニングの行動記録として、後で見返すのにかなり便利です。下の動画では左上に日時、左下にはスピードやスタートからの時間と標高、右下にはスタートからの距離とGPSの軌跡を表示させてみました。

Action Ovelayの設定画面では、表示する情報を選択することができる。

Action Overlayの設定画面では、表示する情報を選択することができる。

雪の朝霧高原、寒くても高い操作性

次に向かったのは朝霧高原。天子山地を下りて、A2麓(51km)を出た先に広がる標高900mの高原エリアです。大会では大半の選手の皆さんは暗くなってからここにやってくるでしょう。今回の私たちがここについた頃から雨が雪に変わってきました。周りの路面雪でうっすら白くなっていました。これはたまらない、ということで道の駅朝霧高原へ。朝霧高原産の牛乳で作ったホットミルクで一休みです。

道の駅朝霧高原では朝霧高原産の牛乳のほか、ソフトクリームなども楽しめる。

道の駅朝霧高原では朝霧高原産の牛乳のほか、ソフトクリームなども楽しめる。

外は雪がちらついていて、植え込みや芝生にはうっすらと雪がついています。こんな寒い中でもTORQUE®︎ G03なら何も恐れる必要はありません。雪の上だとTORQUE®︎ G03の人気色・レッドが一層映えますね。

雪が積もった植え込みにTORQUE®︎ G03をポンと無造作に置いてみました。

白い雪と光沢のあるTORQUE®︎ G03のレッドの取り合わせがきれいです。このまま濡れた状態で操作しても全く問題なし。

さらにTORQUE®︎ G03にはグローブ(もちろん特に導電性のある素材でなくてもOK)をした指でタッチスクリーンを操作できる「グローブタッチモード」を備えています。スクリーンが消灯した状態から点灯させ、最初にグローブでタッチすればこのグローブタッチモードになります。これだけ切り替えが簡単ならイライラすることはなさそうです。

夕暮れの本栖湖、明暗差の大きいシーンもしっかり捉える

この日は寒いし朝霧高原では転んで泥だらけになるわで意気消沈ですが、もう一箇所だけUTMFのコースを見に行くことに。それはA3本栖湖(66km)。この日の空はずっと厚い雲に覆われていましたが、夕方になって少し青空も顔をのぞかせています。本栖湖の湖面は鏡のように静か。美しい景色が広がる瞬間ですが、空と山の明暗差が激しく、カメラには厳しいコンディションです。これをTORQUE®︎ G03で写し取れるか?

夕方の本栖湖で風景撮影に挑戦です。

夕方の本栖湖で風景撮影に挑戦です。

こちらはオートHDR機能オフ。

こちらはオートHDR機能オフ。

こちらはオートHDR機能オン。雲の白とびや山の黒つぶれが抑えられている。

こちらはオートHDR機能オン。オフの場合に比べ雲の白とびや山の黒つぶれが抑えられている。

お、イメージ通りに取れた気がします。高耐久スマホでありながらも「オートHDR機能」(露出を補正することで白とびや黒つぶれを抑えるHDR撮影を行う機能)によって、雲の間からのぞく空、山肌の木々の様子、なめらかな湖面が表現できました。

絶景の山中湖・パノラマ台から朝焼けの富士山をタイムラプスで撮る

UTMFのコースをめぐる1日目は曇り空でとにかく寒い1日でしたが、天気予報によれば翌日は快晴の一日になりそう。それならば、と夜明け前の超早朝に車で向かったのは山中湖・パノラマ台。ここはUTMFのコースではA7 山中湖きらら(127km)を出て鉄砲木ノ頭へと登っていく途中にあり、目の前に山中湖と富士山の眺めが広がる絶景スポット。ここから朝焼けに染まる富士山を「タイムラプスモード」でTORQUE®︎ G03で撮ろうという算段です。

まだ真っ暗の午前5時前にはパノラマ台に着きましたがすでに先客多数でなんとか駐車スペースを確保。準備を整えてミニ三脚にスマホホルダーをセットしてTORQUE®︎ G03とともに車の外に出ますが、気温は3℃。

三脚付きのホルダーにTORQUE G03をセット。

三脚付きのホルダーにTORQUE®︎ G03をセット。

3月末とは思えない早朝の寒さの中、朝日が富士山に差し込むのを待ちます。

3月末とは思えない早朝の寒さの中、朝日が富士山に差し込むのを待ちます。

カメラアプリを起動して設定画面から「モード」を選ぶとタイムラプスモードを選べます。そこで撮影の間隔を選ぶことができ、私は最初の設定のまま1秒で撮影開始です。

大会当日はごく一部のトップ選手はここを深夜に通過しますが、ほとんどの方は朝から夕方までの時間になります。いい眺めが楽しめるといいですね。

厳かな浅間神社をスーパーワイドアクションカメラで一枚に収める

そして今回のUTMFのコースを下見する旅の最後は富士吉田市の浅間神社(北口本宮冨士浅間神社)へ。昨年新しくなったUTMFのコースはこの浅間神社の参道を横切るようになりました。こちらは富士山への吉田口登山道の起点となっています(とはいえ実際にここから足で富士山に登るのは富士登山競走の選手くらいかもしれません)。富士山の山頂につながる浅間神社は、やはりUTMFのコースの中では特別なものと感じます。

こちらはTORQUE®︎ G03の画角135°の「スーパーワイドアクションカメラ」を使って撮ってみました。富士山信仰の歴史を感じさせる重厚な建物を背景に走る選手の姿をこんなふうに撮れたらいいですよね。

スーパーワイドアクションカメラに切り換えて撮影。午後の日差しを背にして浅間神社の鳥居のシェイプが浮かび上がります。

こちらは山門をローアングルからスーパーワイドアクションカメラで撮影。門構えが大迫力で一枚の写真に収まりました。

どんな環境でもトレイルランニングの記録を残したい

トレイルを走っていれば山の中で見た景色、友達とのスナップショットと写真を撮りたいシーンがたくさんあります。汗で濡れても雨で濡れても、うっかり落として泥だらけ砂だらけになっても平気なTORQUE®︎ G03をポケットに入れておけば、どんなシーンも気軽に写真に残せる。TORQUE®︎ G03とトレイルランニングの相性のよさをまた実感した旅になりました。

昼食は吉田うどんの名店、渡辺うどん(山梨県南都留郡忍野村内野514)でいただきました。麺の歯ごたえがたまりません。肉玉うどん(中)をTORQUE G03でとりました。

昼食は吉田うどんの名店、渡辺うどん(山梨県南都留郡忍野村内野514)で。肉玉うどん(中)は麺の歯ごたえがたまりません。これもTORQUE®︎ G03で撮影。

(協力:京セラ株式会社

投稿 今年もTORQUE®︎ G03でトレイルへ・UTMFのコースをたどる旅をしてきました。【PR】DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

今年は世界シリーズ開幕戦。粟ヶ岳スカイレース・バーティカルキロメーター Mt. Awa Skyrace®, Vertical Kilometer® 2019 プレビュー

$
0
0

スカイランニングのトップ選手が世界から日本に集結。2019年のスカイランニングのシーズンは今週末の粟ヶ岳から始まります。

松永紘明 Hiroaki Matsunagaさんのプロデュースで2016年に粟ヶ岳バーティカルキロメーターが初開催されました。以来、今年で4回目を迎えるこの大会は昨年から開催を4月に移して残雪の残る春の粟ヶ岳(標高1,293m)へと登ることに。さらに今年は山頂でフィニッシュするバーティカル・キロメーター(5.5km 1,100mD+)だけでなく、山頂を含むコースをぐるりと一周するスカイレース(33km 2,400mD+)も加わって「粟ヶ岳レース Mt. Awa Race」に進化。バーティカル・キロメーターは2019年のバーティカルキロメーター・ワールドサーキット Vertical Kilometer World Circuit全8戦、スカイレースはミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ MIGU RUN Skyrunner World Seriesの全16戦の開幕戦となります。

当サイト・DogsorCaravanでは世界のトップ選手が集結する今週末の粟ヶ岳バーティカルキロメーター、粟ヶ岳スカイレースを現地からライブでレポートします。レースの結果や有力選手の表情はもちろん、コースの様子や大会会場の雰囲気などもお伝えする予定です。ぜひ当サイトのTwitterアカウントFacebookページをフォロー、「いいね」をしてお楽しみください。

日本では唯一の雪上のスカイランニング・レースに世界が注目

大会の会場となるのは新潟県三条市の八木ヶ鼻温泉・いい湯らてい。大会は前日の歓迎レセプションに始まり、4月20日土曜日の午前10時15分からバーティカル・キロメーターがスタート。翌日21日曜日午前8時にはスカイレースがスタートするほか、続いて薬師レース(20km)、八木ヶ鼻レース(10km)、棚田レース(3km)が相次いでスタートします。

バーティカル・キロメーターのコースはメイン会場となる「いい湯らてい」をスタートしてからタイム計測が始まる北五百川登山口まで約1.5kmのロードへ。この区間で各選手は五百川集落の皆さんの声援を受けながらウォームアップします。北五百川登山口に設けられたタイム計測ポイントから5.5km 1,100mD+のレースがスタートすると、五十嵐川に沿ってしばらく進んだ後に尾根を登る登山道に取り付きます。標高600m付近にある粟薬師堂、標高730m付近の特別関門を経由。コースは雪が残る稜線をおよそ2.5km登り続けて、標高1,293mの粟ヶ岳山頂でフィニッシュとなります。同じコースで行われた昨年のレースでは男子は上田瑠偉 Ruy Uedaが52分40秒、女子は高村貴子 Takako Takamuraが1時間11分22秒でそれぞれ優勝しています。

粟ヶ岳VKのコースマップ(大会ウェブサイトより)

粟ヶ岳バーティカルキロメーターのコースマップ(大会ウェブサイトより)

粟ヶ岳VKの高低図(大会ウェブサイトより)

粟ヶ岳バーティカルキロメーターの高低図(大会ウェブサイトより)

今年新設されたスカイレースは後半に粟ヶ岳の山頂を通る32.8km 2,400mD+のコースで開催。「いい湯らてい」をスタート後は高さ200mの石英粗面岩の絶壁でハヤブサの繁殖地として知られる「八木ヶ鼻」を右手に見ながら地元集落の中の約5kmの舗装路へ。山岳コースに入ってからは標高差400mの登りを経て、今回の大会のために整備された古道で小俣沢へ下ります。しばらく沢沿いの渡渉もあるテクニカルなセクションを過ぎると林道となって長瀬神社のエイドステーション(18.5km)へ。コース後半はザラメ雪の残る登山道を経て粟ヶ岳山頂(25.4km)へと標高差1000m以上の登りとなります。トップの選手のフィニッシュはスタートから3時間40分程度(午前11時40分ごろ)と見込まれています。

粟ヶ岳バーティカルキロメーターのコースマップ(大会ウェブサイトより)

粟ヶ岳スカイレースの高低図(大会ウェブサイトより)

なお、バーティカル・キロメーターとスカイレースはそれぞれ2019年のスカイランナー・ジャパンシリーズ Skyrunner®︎ Japan Seriesのバーティカルキロメーターシリーズ、スカイシリーズの開幕戦です。

世界から集まる有力選手

今回の粟ヶ岳、特に33kmのスカイレースには最近のワールドシリーズ年間チャンピオンなど、欧米のスカイランニングのトップ選手が集結。今年のミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ MIGU RUN Skyrunner World Seriesの開幕戦にふさわしい、ハイレベルなレースとなることは確実です。

続いて、日曜日に開催されるスカイレースの有力選手を紹介します。

土曜日のバーティカルキロメーターに日本からは宮原徹 Toru Miyahara吉住友里 Yuri Yoshizumi立石ゆう子 Yuko Tateishiがエントリーしています。

女子 Women

昨年のワールドシリーズで急にその存在感を示すようになった選手の一人がヒラリー・ジェラルディ Hillary Gerardi(アメリカ)です。2017年のシーズンからスカイランナー・ワールドシリーズのレースを転戦するようになり、昨年は5月のYading 30kで4位、6月のUltra Skymarathon Madeira 55kで4位、7月のDolomites Skyrace 22kで2位。ここから8月のTromsø Skyrace 50k、Kima 50kで優勝を重ねてSky Extraシリーズで年間チャンピオンに。9月のGlen Coe Skyline 30kでも優勝と、昨年後半の活躍は著しいものでした。今シーズンもジェラルディの大活躍の一年になるのか。この粟ヶ岳での走りに注目が集まります。

昨年のワールドシリーズでもう一人、著しい活躍をみせたのがホーリー・ページHolly Page(イギリス)です。Yandingで優勝、Livigno Skymarathon 36kで5位、Rut 28kで優勝などの結果を残してSky Classicシリーズで年間チャンピオンを獲得。スカイランニング世界選手権・Ring of Steall Skyrace 26kでも3位に。Golden Trail Seriesでも昨年は最終戦のThe Otter Trail 40kで優勝してシリーズランキング第3位。ジェラルディとともに優勝候補に上がります。

スカイランニング・ファンにとってはメーガン・キンメル Megan Kimmel(アメリカ)はシリーズの上位常連として記憶に新しいところでしょう。2014年のスカイランニング世界選手権・Mont-Blanc Marathonで2位となった翌年からはシーズン中はワールドシリーズのレースを転戦するようになり、特に2016年はZegamaで2位、Matterhorn Ultraks、Rut 28k、Limoneでいずれも優勝してこの年のSky Classicシリーズチャンピオンとなっています。この間にもアメリカのレースではTNF 50mileで2015年に優勝するほか毎年上位を占めています。ワールドシリーズでは昨年一年のブランクがありましたが、今年は粟ヶ岳からシリーズ参戦です。

昨年のワールドシリーズで活躍した選手ではシェイラ・アビレス Sheila Avilés(スペイン)も今回の粟ヶ岳のために来日します。ワールドシリーズに本格的に参戦するようになった2017年はComapedrosaで優勝するなどしてSky Classicシリーズで年間3位に。昨年もYadingで3位、Livignoで2位、Limoneで3位で年間4位のほか、世界選手権・Ring of Steall Skyraceで4位。25歳の若手の今シーズンのブレイクは粟ヶ岳から始まる、ということもあるかもしれません。

日本の高村貴子 Takako Takamuraは今シーズンのワールドシリーズ開幕戦を日本で迎えることになります。昨年は上田スカイ、びわ湖スカイ、志賀高原エクストリームトレイルで優勝してジャパンシリーズの年間チャンピオンとなったことに加えて、ハセツネCUPの3連覇と日本のスカイランニング、トレイルランニングのクィーンとして注目される存在です。ワールドシリーズではデビューとなった2017年のComapedrosaで優勝したシェイラ・アビレスとともに3位で表彰台に。昨年の世界選手権・Ring of Steall Skyraceでは10位。学生から医師となったこの春の節目に、アスリートとしても大きな舞台となります。

昨年の粟ヶ岳バーティカルキロメーターで優勝した高村貴子 Takako Takamura。

さらに注目選手のリストは次のように続きます。

男子 Men

男子ではノルウェー在住のジョナサン・アルボン Jonathan Albon(イギリス)に注目。障害物レース(OCR)での活躍を経てスカイランニングを走るようになったアルボンはTromsø Skyraceで2015年優勝、2016年2位、2017年と18年は優勝というところからもわかるように、テクニカルな山岳コースに強いランナーです。昨年はTromsøのほかUltra Skymarathon Madeira、スカイランニング世界選手権・Ben Navis Ultraでも優勝したほか、トレイル世界選手権・Penyagolosaでは4位。今回の粟ヶ岳では最有力優勝候補といえます。欧州以外でのレースの結果は見当たらず、日本の山を走るのは初めてとなります。

スカイランニングの草創期からトップ選手として活躍し続けているマルコ・デ・ガスペリ Marco De Gasperi(イタリア)も今回の粟ヶ岳のために来日します。キリアンとともにスカイランニングのシリーズ戦で活躍してきたガスペリは42歳のベテランとなりましたが、最近も2017年にZegama-Aizkorriで2位、Matterhorn UltraksでとLimoneで優勝などの成績でワールドシリーズのSky Classicシリーズで年間チャンピオンに。昨年は初めての100kmのレースとなるCCC®︎に出場して4位になりました。スカイランニング・ファンにはレジェンドが日本で走る姿をみるチャンスです。

アンドラからやってくる兄、オスカー・カサル Oscar Casal Mirと弟、マルク・カサル Marc Casal Mirの兄弟は昨年のSkyClassicシリーズではマルクが年間3位、オスカーが年間5位と揃って上位に入る活躍を見せました。昨年のマルクはLivignoで4位、Olympus Marathonで2位、Matterhorn Ultraksで2位。兄のオスカーもYadingで優勝、Comapedrosaで6位、Rut 28kで2位。粟ヶ岳でも兄弟揃って表彰台をねらいます。

昨年のワールドシリーズでブレイクしたのがオリオール・カルドナ Oriol Cardona Coll(スペイン)。Zegama-Aizkorriでは5位、Limoneでは3位。Golden Trail SeriesではPikes Peak Marathonで2位、最終戦のThe Otter Trailで3位となってシリーズランキング4位に。次を担う若手世代として期待されるカルドナも粟ヶ岳での優勝を目指しているでしょう。

スペインのパブロ・ビジャ Pablo Villa Gonzálezは最近ではトレイル世界選手権で2017年(Trail Sacred Forests)に10位、2018年(Penyagolosa)で13位、トレイル・スペイン選手権となったTransgrancanaria Advanced 64kで優勝。2017年にはUltra Pirineuで優勝。昨年のTDS®︎ではレース終盤にリタイアしたものの優勝争いに加わっています。今年は久々にスカイランナー・ワールドシリーズのシリーズ戦のレースに参戦していくつもりとのことで開幕戦の粟ヶ岳にエントリー。2016年にはLivignoで5位、Matterhorn Ultraksで7位、Limoneで6位などの成績でSkyシリーズで年間4位でした。

世界のトップ選手を日本で迎えるのは上田瑠偉 Ruy Ueda。世界シリーズに初参戦の2017年にはZegama-Aizkorriで8位、Dolomitesで9位、Comapedrosaで3位の成績を残して日本のトップアスリートとして世界で注目を集めます。昨年はZegama-Aizkorriで9位、Livignoで8位となりますがケガのため夏からはレースから離れました。今シーズンは大会四週間前のOSJ新城32Kを大会新記録で優勝しており、コンディションは上々。シリーズ開幕戦で大きく弾みをつけたいところです。

このほかでは、ユージェニ・ジル Eugeni Gil(スペイン)の出場が見込まれていましたが、故障で出場を見送ります。

続く注目選手は次の皆さん。

DogsorCaravanでは粟ヶ岳バーティカルキロメーター、粟ヶ岳スカイレースを現地からレポートします。どうぞお楽しみに。

投稿 今年は世界シリーズ開幕戦。粟ヶ岳スカイレース・バーティカルキロメーター Mt. Awa Skyrace®, Vertical Kilometer® 2019 プレビューDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

デイリーポータルZの人気ライター・安藤昌教さんがUTMFで楽しみにしていること・Count Down to UTMF 第一回【PR by THE NORTH FACE】

$
0
0


4月26日金曜日正午のウルトラ・トレイルマウントフジ Ultra-Trail Mt. Fuji(UTMF)のスタートが近づいています。大会を記念してTHE NORTH FACESTRAVA、そしてUTMFによるコラボレーション企画の第一弾、「UTMF2019 -Virtual STY」が4月11日木曜日からスタートしています。

UTMF開催前日までの15日間で、昨年まで開催されていたSTYの92kmに相当する距離を走るというチャレンジには、本稿執筆時点までに5000人以上が参加。参加者が走った距離の合計は24,000kmを超えています。さらに今年のUTMFに選手として参加する人を対象に、フィニッシュまでの最後の1マイルを走る「UTMF2019 Last One Mile」にも全参加者の半分、1,220人がエントリーしています。

4月11日木曜日にスタートした「Virtual STY」には5,000人以上が参加しています。

4月11日木曜日にスタートした「Virtual STY」には5,000人以上が参加しています。

このバーチャルイベントを記念して、イベントに参加している方を紹介する連載記事「Count Down to UTMF」をお送りします。第一回は「デイリーポータルZ」のライターであり広告企画を担当する安藤昌教さんです。

(写真・インタビュー前日も箱根のトレイルを走ってきたという安藤昌教さん)

読んで楽しいユニークな広告企画を生み出すのはトレイルランナー

「デイリーポータルZ」というウェブメディアがあります。誰もが思いつくような日常的な疑問を徹底的に掘り下げてみたり、あるいは誰も気にしないようなマニアックなテーマで突き抜けてみたり。2002年に生まれた「デイリーポータルZ」は一言では説明できない不思議な魅力をもったメディアです。

その「デイリーポータルZ」で安藤さんが手がける広告企画もやっぱりユニーク。「ハトが選んだ生命保険を、ドローンで届ける?」はまだ何の広告かわかりますが、「白いハンバーグに白いオムライス!ホワイト企業の社食を作る」となると、これは食レポ記事?とにわかには広告とは思えないユニークな内容です。

当サイト・DogsorCaravanもウェブメディアの一つ。いつも気になる存在だった「デイリーポータルZ」の安藤さんが、実はトレイルランニングをやっていて、今回のウルトラトレイル・マウントフジにエントリーしていると最近知りました。

安藤昌教(あんどうまさのり)さん:「デイリーポータルZ」のライター、広告担当。大学卒業後は国立研究所で原子力の研究員を務めたのち、大きく方向転換して沖縄でカフェを経営。沖縄在住の頃から「デイリーポータルZ」にライターとして参加し、そのまま編集部員に。サーフィンを愛して茅ヶ崎に済むようになって11年目になる。STRAVAのアカウントはこちら。

安藤昌教(あんどうまさのり)さん:「デイリーポータルZ」のライター、広告担当。大学卒業後は国立研究所で原子力の研究員を務めたのち、大きく方向転換して沖縄でカフェを経営。沖縄在住の頃から「デイリーポータルZ」にライターとして参加し、そのまま編集部員に。サーフィンを愛して茅ヶ崎に住むようになって11年目になる。STRAVAのアカウントはこちら

サーフィンのために住むようになった茅ヶ崎でトレイルランニングを知る

安藤さんにお話を伺ったのはUTMFのスタートまであと3週間というタイミング。「100マイルの大会はOSJ KOUMI 100や信越五岳を完走していますが、UTMFは今回が初めて。UTMFのために、20kmとか30kmを二日連続で走って翌日は疲労抜き、というトレーニングを繰り返していて、昨日も箱根の外輪山のトレイルを走ってきたところです。」ということなのでかなりガチなトレイルランナーです。

学生の頃から始めたサーフィンが大好きで、今も毎朝のように海に行くというサーファーの安藤さんが走るようになったのは、国立研究所の研究者を辞めて沖縄へ行ってから。そしてトレイルランニングに出会ったのは、海を求めて移り住んだ茅ヶ崎でのこと。「職業とかに関係なく、海が好き、走ることが好きというだけで人とつながれるのが茅ヶ崎の魅力だと思います。トレイルランニングを始めたのは茅ヶ崎のランニング仲間で作る『Chiga Jog』のメンバーから『面白いよ』と聞いたのがきっかけ。そのあと横須賀に仕事で出かけたんですが、ふと思い出して普段着のまま大楠山に登って走ってみました。楽しかったですね。」

今回初めて走るUTMFでは、富士山の周りを長時間走ると自分が一体どんなふうに感じるのか、に興味があるとのこと。「信越五岳の100マイルを走った時は、トレイルに財布が落ちているのを拾って『財布落ちてますよ!』と大声で叫びました。実はそれは幻覚で、ただの石だったんですけどね。かと思えば、KOUMIでは夜の林道でカーブを曲がったら大きな鹿がいて。これは幻覚じゃなくて、しばらく見つめ合ったあと走り去って行きました。びっくりして目が覚めましたよ。」

目標に向けて課題を分析して一つ一つ取り組むのはウェブメディアの仕事と同じ

「仕事でもそうなんですが、やったことがないこと、新しいことに挑戦してみたい、といつも考えています。だからランニングでも過去のレースとか、マラソンの自己ベストとかあんまり気にしないですね。」と話すあたりは、ウェブメディアの世界で人気ライターとして活躍する安藤さんの仕事ぶりに通じるものを感じます。

とはいうものの、安藤さんがトレイルランニングで目標に立ち向かう姿勢は真剣そのものです。「目標とするレースに向けて心拍数を測って身体にどれくらい負荷がかかってるか確かめたりと、課題を分解して細かく準備していくのが好きですね。」ユニークで面白いネタが満載の「デイリーポータルZ」ですが、実はライターの皆さんの仕事ぶりは真面目そのもの、徹夜で原稿を書いて文章の表現は隅々までお互いにチェックし合うといいます。一見、何の関係もないように思えるウェブメディアの仕事とトレイルランニングですが、安藤さんの中では相通じるものがあるのです。

「STRAVAでは『Chiga Jog』のメンバー同士でお互いのトレーニングのアクティビティを見るのが刺激になります。と話してくださいました。

「STRAVAでは『Chiga Jog』のメンバー同士でお互いのトレーニングのアクティビティを見るのが刺激になります。」と話してくださいました。

安藤さんが子どもの頃から大ファンだというのが映画『007』シリーズのジェームズ・ボンド。「映画の中では華麗なアクションシーンがかっこいいけれど、あれだけのことができるようになるには、休みの日とかめちゃくちゃ練習してると思うんですよね。でもそれを見せない、そこに憧れるんです。」

安藤昌教さんも「Virtual STY」、「UTMF 2019 Last One Mile」に参加し、大会当日は初めてのUTMFで完走を目指します。

(協力:THE NORTH FACE

投稿 デイリーポータルZの人気ライター・安藤昌教さんがUTMFで楽しみにしていること・Count Down to UTMF 第一回【PR by THE NORTH FACE】DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

DC Weekly 2019年4月16日 – Lake Sonoma、MDS、Penyagolosa、Patagonia Run、Istria、FunTrails名栗など

$
0
0

海外ではサハラマラソン Marathon des Sablesが閉幕。アメリカでウェスタンステイツへの出場権をかけたLake Sonoma 50が行われたほか、Ultra-Trail World Tourは3つの大会が今週末に開催。国内でも名栗、善光寺、最上稲荷などが開催されました。今週末はミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズの開幕戦として日本で開催される粟ヶ岳バーティカルキロメーター、粟ヶ岳スカイレースが新潟県三条市で行われます。世界のスカイランニング・ファンが注目するこの大会を、DogsorCaravanは現地からレポートします。

国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーも2019年中の予定を随時アップデートしています。まだ掲載していない大会についての情報のご提供、掲載済みの大会についてのご指摘を歓迎いたします。

(写真・FunTrails Round 名栗トレイルランレース in飯能のスタート。Photo by (c) 計測工房)

先週末のイベント

4月5日金曜日 – 15日月曜日:MDS

  • Marathon des Sables (250km/5days):モロッコ南部のサハラ砂漠で開催される6つのステージからなるステージレースで今年の累計距離は226km。コースは毎年少しずつ異なりますが、フォーマットは今年も例年に倣う形でした。すなわち、日曜日の第1ステージは比較的平坦で走りやすい32km。月曜日の第2ステージは砂と岩の山を越える32km、火曜日の37kmの第3ステージと続きます。続く第4ステージは水曜日から木曜日の一昼夜にまたがるロングステージの76km。そして金曜日の第5ステージの42kmでタイムを計るレースは終了。翌土曜日の第6ステージの6kmはチャリティステージ。参加選手は第6ステージを終えると大会が提供する食事のあと、バスでワルザザートの街へ移動し、ホテルで疲れを癒すことになり、月曜日にパリなどに戻る飛行機に乗ります。レースの結果は今年もラシッド・エルモラビティ Rachid El Morabityが男子のレースを計18時間31分で優勝。ラシッドは7回目の優勝。近年、兄のラシッドに続いて2位となっているモハメド・エルモラビティ Mohamed El Morabityは計18時間39分で今回が3回目の2位。兄弟はほぼ並んで先頭を走り、最終盤で弟が譲るかのようにして兄がトップでフィニッシュという展開でした。3位はこちらもモロッコのアブデルアジズ・バグハーザ Abdelaziz Baghazzaで計19時間21分。女子はラグナ・デバッツ Ragna Debats(オランダ、スペイン在住)が全てのステージで女子のレースをリードして計22時間22分、男女総合12位で優勝。モロッコのアジザ・ラジ Aziza Rajiが25時間17分、イギリスのジェンマ・ゲーム Gemma Gameが26時間4分でそれぞれ2位、3位でした。日本から参加した皆さんも25人が完走しています。リザルトはLiveTrailのウェブサイトから。
今年のMDSより。Photo by Cimbaly / V. Campagnie

今年のMDSより。Photo by Cimbaly / V. Campagnie

4月12日金曜日 – 14日日曜日:Penyagolosa, Istria, Patagonia, Buffalo, Zion

  • Penyagolosa Trails (115k, 63k): スペインのカステリョー・デ・ラ・プラーナ Castelló de la Planaで開催、115kmのCSPがUltra-Trail World Tourのシリーズ戦でした。男子はエルネスト・オーシロ Ernest Ausiroが11時間56分で優勝。クリストファー・クレメンテ Cristofer Clementeが12時間0分で2位、ラモン・ラカタラ Ramon Recatalaが12時間20分で3位となり、上位はスペイン勢が独占でした。女子ではこの大会で優勝経験のあるヘマ・アレナス Gemma Arenas(スペイン)が14時間13分で優勝。2位のテッサ・チェサー Tessa Chesser(アメリカ)は15時間36分、3位のアンヘルス・センテレス Angels Centelles(スペイン)は15時間43分とアレナスからは1時間以上の差となりました。リザルトはこちら
Penyagolosa Trails CSPで優勝のエルネスト・オーシロ Ernest Ausiro。Photo by Penyagolosa Trails

Penyagolosa Trails CSPで優勝のエルネスト・オーシロ Ernest Ausiro。Photo by Penyagolosa Trails

  • 100 Miles of Istria Ultra-Trail (100m / 110k / 69k / 42k): クロアチア東部の町、ウマグを拠点に開催。100マイルのコースは+7,120mD+。冷たい雨や雪というコンディションの中で、男子のレースを制したのは大瀬和文 Kazufumi Oseで18時間38分。2位には17分差の18時間55分でグレゴワール・キュルメール Gregoire Curmer(フランス)、3位はルカ・ネグリ Luca Manfredi Negri(イタリア)で19時間30分。スタートラインに立った選手の中に有力選手は少なく、そのうちのアントワーヌ・ギュイヨン Antoine Guillon(フランス)が終盤に順位を落とすという中で、大瀬は手堅くリードを守ってUltra-Trail World Tourシリーズ戦での初優勝となりました。2月の9 Dragons 50/50ではジュリアン・ショリエ 、3月のTranslantau 100kではギュイヨンをそれぞれ制して優勝している大瀬はいい勢いに乗って今シーズンをスタートしています。女子は昨年のこの大会で2位のKatja Kegl Vencelj (スロベニア)が23時間16分で優勝。フェデリカ・ボイファバ Federica Boifava(イタリア)が24時間25分、ダリーア・ボドナル Dariia Bodnar(ウクライナ)が24時間46分で3位でした。リザルトはこちら
  • Patagonia Run (100m, 100k, 70k, 42k, 21k, 10k): パタゴニア、アンデス山脈で開催。Ultra-Trail World Tourのシリーズ戦となった100マイルはパウ・カペル Pau Capell(スペイン)が19時間8分で後続との差は3時間という大差でした。2位のセルジオ・ペレイラ Sergio Pereyra(アルゼンチン)は22時間20分、3位のクリスティアン・オグリー Krystian Ogly(ポーランド)は23時間20分でした。女子はカロリーヌ・セベール Caroline Sebert(フランス)が25時間48分で優勝。アルゼンチンのタニア・ディアス Tania Diazが2位、ベロニカ・ラミレス Veronica Ramirezが3位でともに26時間25分。リザルトはこちら
  • Buffalo Stampede (75k, 42k, 20k, Grand Slam): オーストラリア・ビクトリア州のマウントバッファロー国立公園で開催。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

4月12日金曜日 – 13日土曜日:Zion

  • Zion Ultra (100m, 100k, 50k, 21k): アメリカのユタ州、ザイオン国立公園で開催。リザルトはこちら

4月12日金曜日 – 13日土曜日:Mt. Apo

  • Asia_Trail_Master Mt Apo Sky Race (100k, 50k, 25k): フィリピン・ダバオの郊外にそびえるアポ山(2,954m)で開催、Asia Trail Masterのシリーズ戦でした。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

4月13日土曜日:Lake Sonoma, Bull Run Run, 善光寺

  • Lake Sonoma 50m: アメリカ、カリフォルニア州のソノマ湖周辺のトレイルで開催される50マイル。男子は23歳のジャレド・ヘイゼン Jared Hazenがレースをリード、6時間8分で優勝。このレースで歴代3位の好タイムでした。2位にフランスのセバスチャン・スペーラー Sebastien Spehlerが6時間15分、3位にイギリスのトム・エバンス Thomas Evansが6時間16分。女子はアンナ・ミー・フリン Anna Mae Flynnとこの大会で2度優勝しているイオウ・ワン YiOu Wangが競り合う形ですすみますが、最後にフリンがリードしてわずか17秒差でこの大会を制しました。タイムは7時間25分。女子三位はアディー・ブレイシー Addie Bracyで7時間28分。リザルトはこちらGolden Ticket Raceの第4戦でウェスタンステイツへの出場権を得たのは男子優勝のヘイゼンと男子4位のステファン・ケルシュ Stephen Kersh(2位のスペーラーは辞退、3位のエバンスは既に出場権獲得済み)、女子優勝のフリンと3位のブレイシー(2位のワンは既に獲得済み)でした。Golden Ticket Raceは4月27日のThe Canyons 100k(カリフォルニア)が最終戦です。
  • Bull Run Run 50: アメリカ、ワシントンDC郊外のバージニア州クリフトンで開催。今回が27回目となる大会。リザルトはこちら
  • 善光寺ラウンドトレイル (18K): 長野市。18kmのレースを制したのは城武雅 Masashi Shirotakeで1時間33分。2位に尾田賢典 Yoshinori Odaが続いて1時間24分。3位は横内佑太朗 Yutaro Yokouchiで1時間36分でした。女子はクイーン2人の対決となり、高村貴子 Takako Takamuraが1時間47分で優勝。5分差で吉住友里 Yuri Yoshizumiが1時間52分で2位でした。3位は中園真理亜 Maria Nakazonoで2時間5分。リザルトはこちら

4月14日日曜日:白馬八方尾根、FunTrails名栗、希望が丘、ダイトレ、最上稲荷、多良の森

  • 白馬八方尾根大バーティカルレース(スキーマウンテニアリング): 長野県の白馬・八方尾根で開催されるスキーマウンテニアリングの大会です。今回出場者を集めたのは本格的なスキーモーのスタイルである、登って下るインディビデュアルだったようです。インディビデュアルの優勝は星野和昭、2位に小寺教夫、3位に遠藤健太。女子は星野緑が優勝で、滝澤空良渡邉ゆかりが2位、3位に続きました。リザルトは大会のフェイスブックページから。
  • FunTrails Round 名栗トレイルランレース in飯能(25.9k, 7.6k): 埼玉県飯能市。名栗湖畔や棒ノ嶺などを通る周回ルートがコースですが、25.9kmの大回りコースは残雪と凍結のためコースを変更して、7.6kmの小回りコースを2周することとなりました。短くなった「大回り」コースの男子優勝は加藤晟人で1時間26分17秒。2位は26秒差で田中聖土、3位はその4秒後にフィニッシュした鈴木龍弥。4位には町田知宏(1時間28分)、5位は小林彰人(1時間28分)、6位に服部一輝(1時間29分)と上位はタイトなレースでした。リザルトはこちら
  • 希望が丘トレイルランニングレース(21km): 滋賀県野洲市の希望が丘文化公園で開催。リザルトはこちら(掲載され次第リンクします)
  • 大阪府チャレンジ登山大会: 大阪、奈良の府県境となるダイヤモンドトレイルの36kmで行われる大会。男子では来週のUTMFを控えた土井陵が3時間24分で優勝。2位に小寺晃弘(3時間32分)、3位に中根孝太(3時間32分)。小寺と中根の差はわずかに5秒でした。女子は錦織美智子が4時間36分で優勝、2位に山本可奈子(4時間40分)、3位が三浦直美(4時間43分)でした。リザルトはこちら
  • 最上稲荷トレイルランレース(20k, 11k): 岡山市の最上稲荷(さいじょういなり)を会場として周囲の里山をつなぐコースで開催。ロングコースでは富岡純平(1:42)、川村明子(2:03)、ショートコースでは二川浩司(0:59)、川井幹子(1:16)がそれぞれ男女のレースで優勝しています。リザルトはこちら
  • 多良の森トレイルランニング(40k, 19k): 長崎県大村市。リザルトはこちら(公開され次第リンクします)。

今週末のイベント

4月19日金曜日 – 21日日曜日:Iznik

  • Iznik Ultra (162k, 88k, 56k, 35k, 20k):・ブルサ県の湖畔の町、イズニックを拠点に開催。今年はついに一番長いレースが100マイルになりました。イズニック湖の周囲のオリーブ畑やトルコの小さな街をめぐって一周するコースです。

4月20日土曜日 – 21日日曜日:粟ヶ岳、Tsaigu、TNF100 Taiwan

  • 粟ヶ岳レース Mt. Awa Race (VK, 33km): 新潟県三条市。土曜日のバーティカルキロメーターはバーティカルキロメーター・ワールドサーキット Vertical Kilometer World Circuit、日曜日のスカイレースはミグラン・スカイランナー・ワールドシリーズ MIGU RUN Skyrunner World Seriesのそれぞれ開幕戦となっており、欧州のトップ選手が揃って来日する注目のイベントとなります。当サイトのプレビューはこちら。DogsorCaravanでは現地から会場の模様や結果をライブでお伝えする予定です。
  • Asia_Trail_Master Ultimate Tsaigu(110k、80k、50k):中国・浙江省の臨海市で開催。110kmの累積獲得高度は約7,000mD+というタフなコース。Asia Trail Masterの大会です。今年で5回目とまだ比較的新しい大会ながら、中国のトップ選手が集まるハイレベルな大会となっています。80kmのレースにはチー・ミン Min Qi、ドー・ジー Ji Duo、デン・ゴーミン Guomin Deng、50kmにはジア・エレンジャ Erenjia Jia、シェン・ジャーシェン Jiasheng Shen、女子でヤオ・ミャオ Miao Yao、シャン・フージャオ Xiang Fuzhao、110kmにはロー・カンファ Canhua Luo、リャン・ジン Jing Liangなど。翌週のUTMFにエントリーしている選手もいるので、DNSとせずに出場すれば翌週のレースには当然影響するでしょう。アメリカからはヘイデン・ホークス Hayden Hawksが80kに、日本からは長田豪史 Goshi Osadaが110kにエントリーしています。
  • The North Face 100 Taiwan (100k, 50k, 20k, 10k, 5k): アジアのトレイルランニングのシリーズ戦、The North Face 100の大会で台湾・新北市で開催されます。今年は100km(102.2km 5750mD+)のレースが復活しました。

4月20日土曜日:Korea 50K

  • Korea 50k (80k, 50k, 25k, 10k):韓国・ソウル近郊の東豆川(Dongucheon)市で開催。日本からは招待選手として田中”JR”裕康 Hiroyasu Tanaka反中祐介 Yusuke Tannakaが出場します。このほか、韓国からはシン・ジェドク Jaeduk Sim、キム・ジスプ Jisup Kim、香港在住のブライアン・マクフリン Brian McFlynn(アイルランド)、フランスのクリストフ・ルソー Christophe Le Sauxがエントリーしています。

4月21日日曜日:奥武蔵もろやま、東丹沢宮ヶ瀬、富士五湖、さくらおろち湖、平尾台

  • 新緑の奥武蔵もろやまトレイルラン(23.7km/13km):埼玉県毛呂山町で開催。今年もスポーツエイドジャパンが開催する3つの大会からなる「新緑の奥武蔵 トレイルランシリーズ 2019」の開幕戦です。
  • 東丹沢・宮ヶ瀬 トレイルレース(32k):神奈川県・宮ヶ瀬湖畔から東海自然歩道最高点の姫次(ひめつぐ)まで行って帰ってくるコース。東丹沢・宮ケ瀬、道志村、八重山、北丹沢の4大会からなるNESチャンピオンシップの開幕戦です。注目の有力選手では谷允弥、名取将大、小林彰人、中川大輔、石川朋奈、町田知宏、岩井竜太、吉田賢治がエントリーしています。
  • チャレンジ富士五湖 ウルトラマラソン(118km、100km、71km):富士五湖をつなぐコースで行われる人気のウルトラマラソンです。なお、 先週に主催者から「富士五湖ウルトラ2019106日に開催決定」との発表がありました。これが毎年4月の「チャレンジ富士五湖」が開催時期を移すことを意味しているのか、新しく秋にも大会が開催されるのかは明らかにされていません。この点が明らかになり次第お伝えします。
  • さくらおろち湖トレイルラン大会:島根県雲南市、奥出雲町。今回が7回目の開催。
  • 北九州・平尾台トレイルランニングレース(40k/17k):福岡県北九州市。北九州国定公園・平尾台のカルスト地形の美しい景観の中のコースを走ります。昨年は荒天のため、コースを短縮して開催されました。

前週末の主な大会のリザルトと、今週末の国内外のトレイルランニング大会の予定をお伝えしているニュース記事・DC Weeklyへ、皆様からの情報や写真の提供を歓迎します。下のコメント欄もぜひご活用ください。国内、海外の主なトレイルランニング、ウルトラマラソンの大会日程を網羅する当サイトのレースカレンダーにもぜひご利用ください。

投稿 DC Weekly 2019年4月16日 – Lake Sonoma、MDS、Penyagolosa、Patagonia Run、Istria、FunTrails名栗などDogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

UTMB®︎が大会エントリーの改革を発表、抽選倍率の高騰と応募者への負担の高まりを受けてBy UTMB®︎、UTWTのレース完走者を優遇する仕組みへ2021年から移行。

$
0
0

当サイトでも毎年のUTMB®︎の抽選結果が発表されるたびにお伝えしていますが、世界のトレイルランニング界の頂点をなすこの大会への参加申込者数は増える一方で、過去3年間で68%も増加しています。このため、多大な時間と努力をもってエントリーに必要なポイントを揃えても最初の年にチケット一枚では当選の見込みは薄く、落選して再度ポイントを揃えてもチケットが二枚の2年目ではまだ当選の見込みはさほど高くなりません。2度抽選に外れて、三たびポイントを揃えて3度目のエントリーをして、やっと抽選なしでの出場権が得られるという状況でした。この状況は「UTMB®︎の現行のエントリーシステムは限界に直面している」(レースディレクターのミシェル・ポレッティさん)といわざるを得ません。

こうした状況を憂慮するUTMB®︎は、UTMB®︎ブランドで開催される「by UTMB®︎」のレースを開催するUTMB®︎ InternationalUltra-Trail World Tour(UTWT)と戦略的パートナーシップを締結。「by UTMB®︎」とUTWTのレースを完走したランナーが獲得できる「ランニングストーン Running Stone」を新たに創設することを発表しました。このランニングストーンを獲得したランナーにその数に応じて抽選免除あるいは抽選チケットの追加を認めるシステムを2021年から導入します。

それまでの経過措置として、来年2020年のエントリーの仕組みは直前二度落選者への抽選免除は維持しつつ、必要な資格ポイントを軽減します。新しいエントリーの仕組みでは選ばれたレースを完走すれば、抽選なしでもエントリーできる他、1年間エントリーしない年があっても抽選に外れた場合の翌年の優遇は認めるなど、厳しかったこれまでのルールをフレキシブルな仕組みに改めています。

(写真・昨年のTDS®︎を15位でフィニッシュした杉本諭 Satoshi Sugimoto)

2020年は新プロセスへの移行のための変更

来年2020年のエントリーの仕組みは翌年2021年の改革に向けた移行のための変更が行われます。まず、直前二度落選者への抽選免除の特典はすでに約束されている通りに維持されます。

一方でエントリーに必要なポイント数は引き下げられ、これによりエントリーのハードルは2019年から下がることになります。

  • UTMB: 10ポイントを最大2レースの合算で獲得すること【2017年、2018年、2019年は15ポイントを最大3レースの合算で獲得すること】
  • TDS: 8ポイントを2つのレースの合算で獲得すること【2017年は7ポイント、2018年と2019年から変更なし】
  • CCC: 6ポイントを最大2つのレースの合算で獲得すること【2017年は7ポイント、2018年と2019年は8ポイントを2つのレースの合算で獲得すること】
  • OCC: 4ポイントを最大2つのレースの合算で獲得すること【2017年は3ポイント、2018年は4ポイント、2019年は6ポイントを1つまたは2つのレースの合算で獲得すること】

このほか、2019年のUshuaia by UTMB®のレースであるFMU、同じく2019年のOman by UTMB®の137kmおよび170kmの完走者については必要なポイントを得ていれば抽選が免除されます。

このほか詳細は今後発表される予定ですが、全般にエントリーの仕組みはフレキシブルなものになるとされています。例えば次の例が挙げられています。

  • 抽選で外れた人には何らかの形で翌年以降に優遇。落選回数に応じて当選率が変わる仕組みとする。
  • 落選した年にエントリーしていたのとは違うレースに翌年以降エントリーしていても優遇を認める(これまでは同じレースにエントリーした場合のみ優遇を認めていた)
  • 連続してエントリーしない場合でも優先権の持ち越しを認める(従来は落選した年の翌年にエントリーしないと2枚目のチケットや抽選免除の優遇は認められなかった)

2021年は大改革、「by UTMB®︎」とUTWTのレースで得られる「ランニングストーン」を導入するとともにフレキシブルな仕組みに

2020年1月から、UTMB®︎は翌年2021年大会のエントリーの仕組みを大きく変更します。従来のポイントによる資格を満たしたエントリーからの抽選に加え、新たに設ける「ランニングストーン」の保有数に応じて、場合によっては抽選なしでのエントリーが認められることになります。

「ランニングストーン」はUTMB®︎によって選ばれた少数の大会を完走した場合にランナーに認められる特典で、その個数はUTMB®︎が自身のデータベースで管理します。その数が一定数に達したランナーは、抽選なしでUTMB®︎の各レースの出場権を得ることができます。

抽選免除に必要な数に達していない場合でも、ストーン一個につき抽選におけるチケット(抽選券)が一枚追加で与えられます。これにより、ストーンの数が多いほど抽選で当選する確率は高くなります。

2020年1月から「ランニングストーン」が認められる大会とストーンの個数は次の通り。なおストーンは4年間有効です。

  • 「By UTMB®︎」のレース(現在のところGaoligong, Ushuaia, Omanの三つ)はITRAポイントの1ポイントにつき、ランニングストーンを3つ。
  • Ultra-Trail World Tour(UTWT) のレースはITRAポイントの1ポイントにつき、ランニングストーンを1つ。

以上を踏まえた上で、UTMB®︎の各レースのエントリーに必要なポイント数と、抽選免除に必要なランニングストーンの数は次の通り。

  • UTMB: 10 ITRAポイント(2年以内の最大2レースで)、ランニングストーン18個
  • TDS: 8 ITRAポイント(2年以内の最大2レースで)、ランニングストーン15個
  • CCC: 6 ITRAポイント(2年以内の最大2レースで)、ランニングストーン15個
  • OCC: 4 ITRAポイント(2年以内の最大2レースで)、ランニングストーン12個

なお、ランニングストーンが認められる大会やストーンの個数については、今後の状況に応じて変更される場合があるとされています。また、MCCやPTL®、ユース向けのYCCには基本的には従来のままのエントリーの仕組みが維持されます。

例えば、2021年3月に予定されるGaoligong byUTMB®の160km(MGU)を完走すると6ポイントが認められ、ランニングストーンはポイントの三倍の18ポイントが認められます。加えて、他のレースを完走して4ポイント以上を得られれば、UTMB®︎に抽選なしで出場権を獲得できます。

2021年に開催されるUTMFがUTWTのシリーズ戦に加わっている状態だとして、これを完走すると、6ポイントが認められ、ランニングストーンはポイントの1倍の6ポイントが得られます。ポイントが有効な4年間の間にもっとランニングストーンを獲得できるレースに出て18ストーンまで貯めてからエントリーするもよし。あるいはストーン一個を抽選チケットに交換して、当選の確率を高めることも可能。

以上が2021年に導入するというUTMB®︎の新しいエントリーの仕組みです。まだ具体的な発表が待たれるポイントも残されていますので、興味のある方は大会ウェブサイトで要チェックです。

ランニングストーンの導入で「By UTMB®︎」やUTWTのレースの人気が高まるかもしれません。しかし、その結果としてストーンなしでエントリーしても当たる可能性は限りなくゼロ、となればこれも大きな問題でしょう。仕組みを意図通りに運営するには、各種のパラメーターを細かく調整するような体制が必要になるのかもしれません。

投稿 UTMB®︎が大会エントリーの改革を発表、抽選倍率の高騰と応募者への負担の高まりを受けてBy UTMB®︎、UTWTのレース完走者を優遇する仕組みへ2021年から移行。DogsorCaravan トレイルランニング・スカイランニングのオンラインメディア に最初に表示されました。

Viewing all 3072 articles
Browse latest View live